腹腔鏡補助下にて切除した囊胞形成を伴った小腸間膜原発平滑筋腫の1例

症例は20歳の女性で,左下腹部腫瘤を自覚し,近医受診した.精査加療目的にて当科紹介受診され,精査にて小腸もしくは小腸間膜の囊胞性腫瘍を認め,腹腔鏡補助下小腸部分切除術を施行した.手術所見は,Treitz靱帯より30 cm肛門側の空腸間膜に60 mm大の隆起性病変を認めた.腫瘍は空腸と密に接しており,小腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査所見は,囊胞形性を伴った小腸間膜原発平滑筋腫であった.現在,術後2年6か月の状態であるが,再発所見は認めていない.小腸間膜原発の平滑筋腫はまれであるが,さらに囊胞形性を伴った平滑筋腫は極めてまれであり報告する....

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Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 48; no. 6; pp. 527 - 532
Main Authors 佐藤, 永洋, 鍋島, 篤典, 山田, 壮亮, 久岡, 正典, 中山, 善文, 長尾, 祐一, 沢津橋, 佑典, 中本, 充洋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 2015
Subjects
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ISSN0386-9768
1348-9372
DOI10.5833/jjgs.2014.0110

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Summary:症例は20歳の女性で,左下腹部腫瘤を自覚し,近医受診した.精査加療目的にて当科紹介受診され,精査にて小腸もしくは小腸間膜の囊胞性腫瘍を認め,腹腔鏡補助下小腸部分切除術を施行した.手術所見は,Treitz靱帯より30 cm肛門側の空腸間膜に60 mm大の隆起性病変を認めた.腫瘍は空腸と密に接しており,小腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査所見は,囊胞形性を伴った小腸間膜原発平滑筋腫であった.現在,術後2年6か月の状態であるが,再発所見は認めていない.小腸間膜原発の平滑筋腫はまれであるが,さらに囊胞形性を伴った平滑筋腫は極めてまれであり報告する.
ISSN:0386-9768
1348-9372
DOI:10.5833/jjgs.2014.0110