インドネシア, ジャワの都市におけるオープンスペースの文化的特徴に関する一考察

本論文は, ジャワの都市におけるオープンスペースを対象として, その文化的な特徴をあきらかにすることを目的としている。主として固有の伝統文化の文脈に着目し, 野外調査の結果によって得られた知見に基づいて, それに考察を加えるという方法をとった。まず, 都市のオープンスペースを概観し, 庶民住宅地カンプンの路地, 王宮の前庭アルン・アルン, 貴族住宅ダルムを考察の対象として抽出した。村落のオープンスペースとの比較検討の結果, 住居のまわりの空間とその連鎖がオープンスペースを形成すること, それはプカランガンという概念であること, その特徴として個人所有開放性, 相互性 (社会性) があげられるこ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inランドスケープ研究 Vol. 58; no. 5; pp. 57 - 60
Main Authors スプロト, T・ヨヨック・ワハユ, 田原, 直樹, イカプトラ
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本造園学会 31.03.1995
Online AccessGet full text
ISSN1340-8984
1348-4559
DOI10.5632/jila.58.5_57

Cover

More Information
Summary:本論文は, ジャワの都市におけるオープンスペースを対象として, その文化的な特徴をあきらかにすることを目的としている。主として固有の伝統文化の文脈に着目し, 野外調査の結果によって得られた知見に基づいて, それに考察を加えるという方法をとった。まず, 都市のオープンスペースを概観し, 庶民住宅地カンプンの路地, 王宮の前庭アルン・アルン, 貴族住宅ダルムを考察の対象として抽出した。村落のオープンスペースとの比較検討の結果, 住居のまわりの空間とその連鎖がオープンスペースを形成すること, それはプカランガンという概念であること, その特徴として個人所有開放性, 相互性 (社会性) があげられることがわかった。
ISSN:1340-8984
1348-4559
DOI:10.5632/jila.58.5_57