当科における上顎洞扁平上皮癌の治療成績
当科では上顎洞扁平上皮癌に対して根治手術,放射線療法,化学療法を併せた集学的治療を施行してきた。当科での治療成績を検証するため,2002年から2019年までの17年間に治療を行った上顎洞扁平上皮癌59例について3年粗生存率などの検討を行った。3年粗生存率は全体で64.4%,病期別ではStage Ⅰ,Ⅲ,ⅣA,ⅣBそれぞれ100%,100%,59.3%,18.2%であった。治療法別の3年粗生存率は術前照射+手術,手術±術後照射,(化学)放射線療法は90.0%,74.1%,41.0%であり,手術の有効性が示された。また,手術にて断端陽性例でも制御できている症例もあり,集学的治療が重要だと考えられた...
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Published in | 頭頸部外科 Vol. 31; no. 3; pp. 233 - 237 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2022
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Summary: | 当科では上顎洞扁平上皮癌に対して根治手術,放射線療法,化学療法を併せた集学的治療を施行してきた。当科での治療成績を検証するため,2002年から2019年までの17年間に治療を行った上顎洞扁平上皮癌59例について3年粗生存率などの検討を行った。3年粗生存率は全体で64.4%,病期別ではStage Ⅰ,Ⅲ,ⅣA,ⅣBそれぞれ100%,100%,59.3%,18.2%であった。治療法別の3年粗生存率は術前照射+手術,手術±術後照射,(化学)放射線療法は90.0%,74.1%,41.0%であり,手術の有効性が示された。また,手術にて断端陽性例でも制御できている症例もあり,集学的治療が重要だと考えられた。 |
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ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
DOI: | 10.5106/jjshns.31.233 |