標準用語集の普及を目的としたツールの開発

医療情報システムにおける情報の標準化を図る方法として,標準用語集の普及が必要である.われわれは,作成された用語集の現実的な運用体制を用語集の作成者とユーザが,互いに用語集を編集しながら使用していく「ライフサイクルモデル」としてモデル化した.さらに,用語集運用の過程をサポートし,標準用語集の国際規格であるISO/TS17117の理念に基づいたシステムを開発した.  今回,3つの用語集に本システムを適用し,機能評価を行った.また,用語集運用のライフサイクルモデルのどの過程の効率化に寄与できるか,機能の有効性を検証し,さらなる改良を実施した.  作成者とユーザの相互作業を考慮した用語集運用の「ライフ...

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Published inJapan Journal of Medical Informatics Vol. 32; no. 6; pp. 287 - 294
Main Authors 長井, 美和, 森岡, 慶, 姜, 長安, 小野, 大樹, 横井, 英人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療情報学会 2012
Japan Association for Medical Informatics
Subjects
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ISSN0289-8055
2188-8469
DOI10.14948/jami.32.287

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Summary:医療情報システムにおける情報の標準化を図る方法として,標準用語集の普及が必要である.われわれは,作成された用語集の現実的な運用体制を用語集の作成者とユーザが,互いに用語集を編集しながら使用していく「ライフサイクルモデル」としてモデル化した.さらに,用語集運用の過程をサポートし,標準用語集の国際規格であるISO/TS17117の理念に基づいたシステムを開発した.  今回,3つの用語集に本システムを適用し,機能評価を行った.また,用語集運用のライフサイクルモデルのどの過程の効率化に寄与できるか,機能の有効性を検証し,さらなる改良を実施した.  作成者とユーザの相互作業を考慮した用語集運用の「ライフサイクルモデル」における効率的な運用を本システムによりサポートし,精度の高い改訂に寄与できる可能性を示せた.今回の経験を元に,本システムを電子カルテのマスタ整備に使用できるのではないかと考え,今後検討していく予定である.
ISSN:0289-8055
2188-8469
DOI:10.14948/jami.32.287