リハビリテーション医療DXと近未来の理学療法室の姿

近年,情報通信技術(ICT)の発展により,リハビリテーション医療は大きな変革を迎えている。我が国の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」では,統合型ヘルスケアシステムの構築が示され,医療デジタルツインの実現が掲げられている。医療デジタルツインとは,現実世界の情報をデジタル化し,仮想空間上に再現するモデルであり,シミュレーションを通じて社会へ還元することを目的としている。この流れの中で,デジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に発展し,リハビリテーション医療にもAI,VR/XR,ロボティクス,遠隔リハビリテーションといった技術が導入されつつある。我々は,2020年にアカデミア発の...

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Published in理学療法 - 臨床・研究・教育 Vol. 32; no. 1; pp. 3 - 10
Main Author 金子, 文成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 埼玉県理学療法士会 2025
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ISSN1880-893X
1880-8948
DOI10.11350/ptcse.32.3

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Summary:近年,情報通信技術(ICT)の発展により,リハビリテーション医療は大きな変革を迎えている。我が国の「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」では,統合型ヘルスケアシステムの構築が示され,医療デジタルツインの実現が掲げられている。医療デジタルツインとは,現実世界の情報をデジタル化し,仮想空間上に再現するモデルであり,シミュレーションを通じて社会へ還元することを目的としている。この流れの中で,デジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に発展し,リハビリテーション医療にもAI,VR/XR,ロボティクス,遠隔リハビリテーションといった技術が導入されつつある。我々は,2020年にアカデミア発のベンチャー企業を創業し,リハビリテーション医療DXに取り組んでいる。本稿ではリハビリテーションDXと今後の展望について述べる。
ISSN:1880-893X
1880-8948
DOI:10.11350/ptcse.32.3