中耳炎,外耳炎に対するloracarbefの基礎的・臨床的検討

• Published in: 耳鼻と臨床 Vol. 40; no. 3; pp. 457 - 467
• Main Authors: 三宅, 浩郷, 新川, 敦, 木村, 栄成, 市川, 銀一郎, 江渡, 篤子, 板橋, 隆嗣, 和田, 昌士, 中村, 美弥子, 椿, 茂和, 大西, 信治郎, 宗, 永浩, 上田, 良穂, 伊藤, 依子, 坂本, 裕, 馬場, 駿吉, 宮本, 直哉, 田中, 伊佐武, 永田, 総一郎, 山本, 真一郎, 横田, 明, 伊藤, 弘美, 伊藤, 晴夫, 松永, 亨, 原田, 保, 瀬田, 敬子, 浅井, 英世, 野入, 輝久, 神畠, 俊子, 伊東, 真人, 貴田, 浩之, 津田, 守, 菊守, 寛, 原田, 康夫, 鈴木, 衛, 茂木, 五郎, 金田, 規嗣, 堀, 文彦, 大山, 勝, 内薗, 明裕, 宮崎, 康博, 伊東, 一則, 鯵坂, 孝二, 森山, 一郎, 坂本, 邦彦, 矢野, 博美, 鶴丸, 浩士, 深水, 浩三, 廣田, 常治, 飯田, 冨美子
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 耳鼻と臨床会 1994
• Subjects: 中耳炎; 外耳炎; 組織内移行
• ISSN: 0447-7227; 2185-1034
• DOI: 10.11334/jibi1954.40.3_457

基礎的には中耳粘膜(3例),乳突洞粘膜(2例)の組織内移行を検討し,対血中濃度比でそれぞれ0.23,0.60と良好な移行を示した. 臨床的には中耳炎111例,外耳炎19例に対し,本剤200～400mgを2～3回/日の投与を行い,臨床効果は中耳炎で61%,外耳炎で68%であつた. 細菌学的効果は中耳炎で65%の菌消失率,外耳炎で87%の菌消失率であつた. 副作用は下痢,軟便,発熱が各1例認められた. 本剤投与に起因すると思われる臨床検査値異常は認められなかつた.以上の結果から本剤は特に急性中耳炎,急性外耳炎に対し有用性が高いことが示唆された.