地域大腸癌集団検診の二次成績の分析
われわれは免疫学的便潜血反応(RPHA 1日法)と問診票を用いた地域大腸癌集団検診を行い,その一次成績の分析結果をすでに本誌に報告した.今回,その後の集検例を含めた二次成績について分析を行った. 集検希望者4,555名のうち検便と問診票を提出した3,211名について一次検診を行い,要精検と判定された1,221名のうち345名が実際に精検をうけた.そのうち19例に20病変の大腸癌(早期癌15例16病変,進行癌4例4病変)が発見され,発見率は0.6%であった.これらのうち便潜血反応陽性例は18例19病変で,便潜血反応陰性の1例は問診票によって拾い上げられた症例であった.今回も引き続き免疫学的便潜血...
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Published in | 日本大腸肛門病学会雑誌 Vol. 46; no. 7; pp. 930 - 934 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本大腸肛門病学会
1993
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Subjects | |
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ISSN | 0047-1801 1882-9619 |
DOI | 10.3862/jcoloproctology.46.930 |
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Summary: | われわれは免疫学的便潜血反応(RPHA 1日法)と問診票を用いた地域大腸癌集団検診を行い,その一次成績の分析結果をすでに本誌に報告した.今回,その後の集検例を含めた二次成績について分析を行った. 集検希望者4,555名のうち検便と問診票を提出した3,211名について一次検診を行い,要精検と判定された1,221名のうち345名が実際に精検をうけた.そのうち19例に20病変の大腸癌(早期癌15例16病変,進行癌4例4病変)が発見され,発見率は0.6%であった.これらのうち便潜血反応陽性例は18例19病変で,便潜血反応陰性の1例は問診票によって拾い上げられた症例であった.今回も引き続き免疫学的便潜血反応(RPHA)の1日法を実施したが,便潜血反応陽性率が前回分析時の2.1%から8.3%へ上昇したことによって癌発見率も上昇し,便潜血反応の適切な実施の有用性が示唆された. |
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ISSN: | 0047-1801 1882-9619 |
DOI: | 10.3862/jcoloproctology.46.930 |