QALYsの効用値算出法に関する実証研究
本研究では、異なる種類の保健医療プログラムの比較が可能である等、「高い潜在可能性」を有するとみられる費用-効用分析(Cost-Utility Analysis:以下CUA)の方法論上の検討を行なった。具体的には、CUAの代表的な効用指標であるQALYs(質を調整した生存年:Quality Adjusted Life Years)の効用値測定法について、約170名の看護婦を対象とした調査を行い、検討した。その結果、以下の通りとなった。①医療従事者を対象とする場合、効用値測定は面接法ではなく、調査票によっても可能であると判断された。②今回の調査結果からは、効用値測定方法として、「基準的賭け」(SG...
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Published in | 医療経済研究 Vol. 3; pp. 87 - 103 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
医療経済学会/医療経済研究機構
25.12.1996
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Subjects | |
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ISSN | 1340-895X 2759-4017 |
DOI | 10.24742/jhep.1996.07 |
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Summary: | 本研究では、異なる種類の保健医療プログラムの比較が可能である等、「高い潜在可能性」を有するとみられる費用-効用分析(Cost-Utility Analysis:以下CUA)の方法論上の検討を行なった。具体的には、CUAの代表的な効用指標であるQALYs(質を調整した生存年:Quality Adjusted Life Years)の効用値測定法について、約170名の看護婦を対象とした調査を行い、検討した。その結果、以下の通りとなった。①医療従事者を対象とする場合、効用値測定は面接法ではなく、調査票によっても可能であると判断された。②今回の調査結果からは、効用値測定方法として、「基準的賭け」(SG)、「時間得失法」(TTO)、「人間トレードオフ法」(PTO)の3つの中では、PTOが、CUAを用いた資源配分の本来のかたちに近いと考えられること、等の理由により最も望ましい方法と考えられた。 |
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ISSN: | 1340-895X 2759-4017 |
DOI: | 10.24742/jhep.1996.07 |