精神症状が不安定となり呼吸困難を生じたCOPD症例に対しBTFモデルを用いた介入

COPD患者は労作時の呼吸困難を訴えることが多く80%以上の患者は呼吸困難を経験している.呼吸困難に対する対処は病期と関係なく個人によって異なるため,適切なアセスメントを行い,呼吸リハビリテーション介入を行う必要がある.今回は呼吸困難が増強したCOPD症例に対して,呼吸困難へのアセスメントとしてThe Breathing, Thinking, Functioning clinical model(BTFモデル)を活用し介入を行った.本症例では,呼吸困難の主因をBTFモデルの3つのドメイン「呼吸」「思考」「機能」のうち「思考」に焦点を当て,入院直後は精神状態が落ち着くことを優先した介入を行った....

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Published in日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 Vol. 34; no. 1; pp. 91 - 94
Main Authors 筧, 美波, 高橋, 祐介, 小林, 千穂, 高田, 春乃
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 28.02.2025
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ISSN1881-7319
2189-4760
DOI10.15032/jsrcr.23-33

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Summary:COPD患者は労作時の呼吸困難を訴えることが多く80%以上の患者は呼吸困難を経験している.呼吸困難に対する対処は病期と関係なく個人によって異なるため,適切なアセスメントを行い,呼吸リハビリテーション介入を行う必要がある.今回は呼吸困難が増強したCOPD症例に対して,呼吸困難へのアセスメントとしてThe Breathing, Thinking, Functioning clinical model(BTFモデル)を活用し介入を行った.本症例では,呼吸困難の主因をBTFモデルの3つのドメイン「呼吸」「思考」「機能」のうち「思考」に焦点を当て,入院直後は精神状態が落ち着くことを優先した介入を行った.その後,呼吸法指導や運動療法を再開した結果,呼吸困難の軽減からADLが向上し,自宅退院に至ったため事例をここに報告する.
ISSN:1881-7319
2189-4760
DOI:10.15032/jsrcr.23-33