内服薬のPTPシートに印刷されたGS1 DataBarの表示状態と,PTPシートの大きさに関する調査

医療用医薬品の調剤包装単位にはGS1 DataBar(以下,バーコードとする)が表示されている.特に,PTPシートに表示されたバーコードを用いることで,処方に対し正しい医薬品かを確認することが可能である.一方,薬剤部門からの払い出し時にPTPシートを切り取るケースもあるため,医療現場からは複数のバーコード表示が望まれている.そこで今回,内服薬のPTPシートの大きさなどの情報と表示されるバーコードの大きさを調査した.調査対象の688品目ではすべての医薬品にバーコードが表示されていた.10錠シートでは,バーコードがシートに1個表示されているものは410品目,1錠に1つずつバーコードが表示されている...

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Published in医療情報学 Vol. 42; no. 6; pp. 263 - 271
Main Authors 大西, 健太, 池田, 和之, 和田, 良浩, 浦西, 洋彰
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本医療情報学会 17.04.2023
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Summary:医療用医薬品の調剤包装単位にはGS1 DataBar(以下,バーコードとする)が表示されている.特に,PTPシートに表示されたバーコードを用いることで,処方に対し正しい医薬品かを確認することが可能である.一方,薬剤部門からの払い出し時にPTPシートを切り取るケースもあるため,医療現場からは複数のバーコード表示が望まれている.そこで今回,内服薬のPTPシートの大きさなどの情報と表示されるバーコードの大きさを調査した.調査対象の688品目ではすべての医薬品にバーコードが表示されていた.10錠シートでは,バーコードがシートに1個表示されているものは410品目,1錠に1つずつバーコードが表示されているものは27品目であった.1錠に1つ表示されているバーコードの大きさは業界が推奨するものより小さかった.さらに,10錠シートでは推奨の表示を行うためには,約半数の品目でPTPシートの大きさを大きくしないと表示できないことが判明した.現状では,1錠に1個のバーコード表示は困難である.世界の医薬品のバーコード表示の動向を踏まえ,今後の表示ガイドラインの見直し等も必要と考える.
ISSN:0289-8055
2188-8469
DOI:10.14948/jami.42.263