未利用微細石灰石粉から作製した造粒品の脱硫特性

本研究では新規な脱硫剤として期待される石灰石微細粉から製造した造粒品の脱硫性能を検討するとともに, その造粒品と現在主に脱硫剤として用いられている石灰石破砕品との脱硫性能の比較を行った. 石灰石微粉の造粒品は比表面積, 細孔容積が石灰石破砕品に比べて大きいため, 高効率な脱硫剤となることが期待される. 熱天秤および流動層実験装置を用いた焼成実験および脱硫実験結果から, 造粒品は石灰石破砕品と比べ焼成しやすく, 脱硫率が高いことがわかった. 硫酸化反応における反応初期段階の反応速度定数および反応の活性化エネルギーを求めた結果でも, 造粒品は石灰石破砕品と比較して硫酸化における反応性が高いことが示...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in化学工学論文集 Vol. 26; no. 3; pp. 374 - 380
Main Authors 呉, 雲影, 新井, 紀男, 田辺, 克幸, 三觜, 幸平, 藤間, 幸久, 田中, 宏史, 出口, 清一, 新宮, 裕, 小林, 正利, 古畑, 朋彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 化学工学会 2000
Online AccessGet full text
ISSN0386-216X
1349-9203
DOI10.1252/kakoronbunshu.26.374

Cover

More Information
Summary:本研究では新規な脱硫剤として期待される石灰石微細粉から製造した造粒品の脱硫性能を検討するとともに, その造粒品と現在主に脱硫剤として用いられている石灰石破砕品との脱硫性能の比較を行った. 石灰石微粉の造粒品は比表面積, 細孔容積が石灰石破砕品に比べて大きいため, 高効率な脱硫剤となることが期待される. 熱天秤および流動層実験装置を用いた焼成実験および脱硫実験結果から, 造粒品は石灰石破砕品と比べ焼成しやすく, 脱硫率が高いことがわかった. 硫酸化反応における反応初期段階の反応速度定数および反応の活性化エネルギーを求めた結果でも, 造粒品は石灰石破砕品と比較して硫酸化における反応性が高いことが示された. また流動層実験装置における実験では, 同様な流動反応条件において, 造粒品の方が粒子の粉化に伴う飛散量がやや多いことが明らかとなった. これは流動の初期に造粒品が若干粉化されたためと考えられる.
ISSN:0386-216X
1349-9203
DOI:10.1252/kakoronbunshu.26.374