定期刊行物の紙中ダイオキシン類の経年変化と汚染原因

環境化学誌(1991~2020年発行)および埼玉県公害センター研究報告(1974~2000年発行)の紙中のダイオキシン類を分析し,経年変化を確認した。TEQが最も高かったのは1974年の試料で,6.6 pg-TEQ/gであった。これはわずか40枚の冊子に 1 ng-TEQものダイオキシン類が含まれていることになる。TEQは経年的に減少しており,さらに1997年を境に急激に減少し,以降低い水準であった。1997年以前の試料のTEQでは,塩素漂白による影響が顕著であった。濃度で比較すると,期間を通じてPCB製品に由来するダイオキシン類の影響が大きかった。...

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Published in環境化学 Vol. 34; pp. 89 - 93
Main Authors 谷脇, 夕希, 落合, 祐介, 蓑毛, 康太郎, 大塚, 宜寿
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境化学会 2024
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Summary:環境化学誌(1991~2020年発行)および埼玉県公害センター研究報告(1974~2000年発行)の紙中のダイオキシン類を分析し,経年変化を確認した。TEQが最も高かったのは1974年の試料で,6.6 pg-TEQ/gであった。これはわずか40枚の冊子に 1 ng-TEQものダイオキシン類が含まれていることになる。TEQは経年的に減少しており,さらに1997年を境に急激に減少し,以降低い水準であった。1997年以前の試料のTEQでは,塩素漂白による影響が顕著であった。濃度で比較すると,期間を通じてPCB製品に由来するダイオキシン類の影響が大きかった。
ISSN:0917-2408
1882-5818
DOI:10.5985/jec.34.89