錐体骨先端部・斜台錐体部髄膜腫治療に対するdecision making

錐体骨先端部・斜台錐体部髄膜腫に対する治療は, 高度な手術技術と豊富な経験を要する. 特に周辺構造物との癒着の強い症例においては「機能温存」と「摘出率」という相反する問題に直面することになるが, この部位における髄膜腫は病理学的には良性であるため, 機能が温存できる範疇で可及的に摘出を行い, 再発率を抑えて, 患者のQOLを長期的かつ良好に維持させてあげることが最も理想的な治療と考える. 術前画像診断や手術技術の向上はもちろんのこと, 経過観察, 多段階手術, 放射線治療等を含めた総合的な判断力とバランスの良い治療が要求される....

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Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 24; no. 8; pp. 513 - 520
Main Authors 徳山, 勤, 天野, 慎士, 杉山, 憲嗣, 鈴木, 智, 難波, 宏樹, 小泉, 慎一郎, 酒井, 直人, 川路, 博史, 野崎, 孝雄, 鮫島, 哲朗, 平松, 久弥, 大石, 知也
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 2015
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.24.513

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Summary:錐体骨先端部・斜台錐体部髄膜腫に対する治療は, 高度な手術技術と豊富な経験を要する. 特に周辺構造物との癒着の強い症例においては「機能温存」と「摘出率」という相反する問題に直面することになるが, この部位における髄膜腫は病理学的には良性であるため, 機能が温存できる範疇で可及的に摘出を行い, 再発率を抑えて, 患者のQOLを長期的かつ良好に維持させてあげることが最も理想的な治療と考える. 術前画像診断や手術技術の向上はもちろんのこと, 経過観察, 多段階手術, 放射線治療等を含めた総合的な判断力とバランスの良い治療が要求される.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.24.513