還元気化原子吸光法による食品中ヒ素, スズ及びアンチモンの定量
水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として用いるバッチ式水素化物生成還元気化無炎原子吸光法による食品中のヒ素, スズ及びアンチモンの定量法について検討した. 食品を硫硝酸分解して得た硫酸酸性溶液の一部をヨウ化カリウム溶液で予備還元することにより, イオン価の違いによって生ずる感度差を補正した後, 酸濃度及び液量を調整して試験溶液とした. 本法による検量線は各10~80ngの範囲で直線性を示し, 各40ngでの10回繰返し相対標準偏差はヒ素3.0%, スズ2.2%及びアンチモン1.9%であった. 野菜, 玄米及び魚への添加回収実験の結果は, ヒ素93.3~102.8%, スズ94.2~103.1%及び...
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Published in | 食品衛生学雑誌 Vol. 27; no. 6; pp. 662 - 667_1 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
公益社団法人 日本食品衛生学会
1986
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Subjects | |
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ISSN | 0015-6426 1882-1006 |
DOI | 10.3358/shokueishi.27.662 |
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Summary: | 水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として用いるバッチ式水素化物生成還元気化無炎原子吸光法による食品中のヒ素, スズ及びアンチモンの定量法について検討した. 食品を硫硝酸分解して得た硫酸酸性溶液の一部をヨウ化カリウム溶液で予備還元することにより, イオン価の違いによって生ずる感度差を補正した後, 酸濃度及び液量を調整して試験溶液とした. 本法による検量線は各10~80ngの範囲で直線性を示し, 各40ngでの10回繰返し相対標準偏差はヒ素3.0%, スズ2.2%及びアンチモン1.9%であった. 野菜, 玄米及び魚への添加回収実験の結果は, ヒ素93.3~102.8%, スズ94.2~103.1%及びアンチモン96.6~104.7%であった. |
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ISSN: | 0015-6426 1882-1006 |
DOI: | 10.3358/shokueishi.27.662 |