BRL25000 (Clavulanic acid-Amoxicillin) の抗菌力および呼吸器感染症に対する臨床的検討

β-lactamase阻害剤であるClavulanic acid (CVA) とAmoxicillin (AMPC) およびそれらの1:2の配合剤であるBRL25000の3剤について各種臨床分離株に対する抗菌力を検討するとともに, BRL25000の呼吸器感染症に対する臨床効果, 細菌学的効果, 副作用について検討した。 黄色ブドウ球菌と大腸菌のAMPC耐性株および肺炎桿菌のほぼ全株においてCVAの併用によるAMPCの抗菌力の著明な増強が認められた。エンテロパクター, セラチア, 緑膿菌においてはCVAの併用によるAMPCの抗菌力の増強は小さかった。 呼吸器感染症5例 (肺炎1例, 気管支拡張...

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Published inCHEMOTHERAPY Vol. 30; no. Supplement2; pp. 176 - 183
Main Authors 佐々木, 昌子, 青沼, 清一, 今野, 淳, 大泉, 耕太郎, 渡辺, 彰, 大沼, 菊夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 1982
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ISSN0009-3165
1884-5894
DOI10.11250/chemotherapy1953.30.Supplement2_176

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Summary:β-lactamase阻害剤であるClavulanic acid (CVA) とAmoxicillin (AMPC) およびそれらの1:2の配合剤であるBRL25000の3剤について各種臨床分離株に対する抗菌力を検討するとともに, BRL25000の呼吸器感染症に対する臨床効果, 細菌学的効果, 副作用について検討した。 黄色ブドウ球菌と大腸菌のAMPC耐性株および肺炎桿菌のほぼ全株においてCVAの併用によるAMPCの抗菌力の著明な増強が認められた。エンテロパクター, セラチア, 緑膿菌においてはCVAの併用によるAMPCの抗菌力の増強は小さかった。 呼吸器感染症5例 (肺炎1例, 気管支拡張症2次感染1例, 肺癌2次感染3例) に対するBRL25000の臨床効果は著効2例, 有効2例, 無効1例であった。5例中4例で喀痰から起炎菌を分離し, BRL25000の投与により3例で菌消失が得られた。副作用として下痢を1例に認めた。
ISSN:0009-3165
1884-5894
DOI:10.11250/chemotherapy1953.30.Supplement2_176