訪問看護ステーション管理者の臨床倫理におけるケースカンファレンスの実施状況と支援に対するニーズ

本調査は,訪問看護ステーション管理者の臨床倫理ケースカンファレンスの実施状況と支援に対するニーズを明らかにすることを目的とした。全国1,500の訪問看護ステーションの管理者に調査を行い,有効回答は393人であった。調査期間は2019年11~12月。調査内容は臨床倫理コンサルタント役割の認知と実践,負担感,ケースカンファレンスにおいて支援を期待する専門家とオンライン相談希望の有無,期待する組織的支援等で構成した。調査の結果,管理者はコンサルタント役割を自らの役割と認知していたが,実践している者は少なく,役割に対し負担を感じていた。また管理者は専門看護師や保健福祉医療制度の専門家からの支援を希望し...

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Published in臨床倫理 Vol. 9; pp. 20 - 28
Main Authors 井上, かおり, 山口, 三重子, 實金, 栄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床倫理学会 2021
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ISSN2187-6134
2435-0621
DOI10.34329/jce.9.0_20

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Summary:本調査は,訪問看護ステーション管理者の臨床倫理ケースカンファレンスの実施状況と支援に対するニーズを明らかにすることを目的とした。全国1,500の訪問看護ステーションの管理者に調査を行い,有効回答は393人であった。調査期間は2019年11~12月。調査内容は臨床倫理コンサルタント役割の認知と実践,負担感,ケースカンファレンスにおいて支援を期待する専門家とオンライン相談希望の有無,期待する組織的支援等で構成した。調査の結果,管理者はコンサルタント役割を自らの役割と認知していたが,実践している者は少なく,役割に対し負担を感じていた。また管理者は専門看護師や保健福祉医療制度の専門家からの支援を希望していた。オンラインでのコンサルテーションシステムに対しては,守秘義務違反や情報漏洩,対面で会話できないことで,正確に判断してもらえるかとの心配があった。
ISSN:2187-6134
2435-0621
DOI:10.34329/jce.9.0_20