脳動静脈奇形の家族内発生例

父およびその息子に動静脈奇形のみられた一家系を経験した.いずれも頭蓋内出血で発症し, 脳血管撮影では, 父に mixed pial dural AVM, 子に pial AVM を認めた.家族性にみられる脳動静脈奇形は稀であり, 特に本邦での報告は少ない.報告例を検討してみると, 発症年齢や性差および発生部位などついては, sporadic caseとの間に差はみられなかった.血縁関係では, 同胞間に多くみられた.遺伝的背景については, 報告症例が少なく十分には検討されておらず, 今後の課題である....

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Published in脳卒中 Vol. 11; no. 3; pp. 268 - 272
Main Authors 不破, 功, 藤岡, 正導, 濱田, 潤一郎, 賀来, 素之, 和田, 秀隆
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 1989
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.11.268

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Summary:父およびその息子に動静脈奇形のみられた一家系を経験した.いずれも頭蓋内出血で発症し, 脳血管撮影では, 父に mixed pial dural AVM, 子に pial AVM を認めた.家族性にみられる脳動静脈奇形は稀であり, 特に本邦での報告は少ない.報告例を検討してみると, 発症年齢や性差および発生部位などついては, sporadic caseとの間に差はみられなかった.血縁関係では, 同胞間に多くみられた.遺伝的背景については, 報告症例が少なく十分には検討されておらず, 今後の課題である.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.11.268