ハイブリッド水蒸気プラズマによる炭化物残渣のガス化プロセス

本研究では, 熱分解後の炭化物残渣に対する新しい処理方法, さらにはバイオマスとしての資源化に向けた検討をおこなうことを目的として, 安価で豊富に存在する水を利用した水蒸気プラズマによる炭化物残渣処理方法の可能性について検討をおこなった。具体的には, 模擬炭化物残渣として木炭を用い, 木炭を水蒸気プラズマなどで処理した際の表面状態や質量変化の様子, さらには排ガス中の水素濃度やダイオキシン類濃度の測定をおこない, 処理プロセスの有効性について検討をおこなった。その結果, 水蒸気プラズマを用いた場合には, 燃焼プロセスと同程度の質量減少が期待でき, 処理後の表面状態は燃焼や熱分解プロセスとまった...

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Published in廃棄物学会論文誌 Vol. 17; no. 6; pp. 396 - 403
Main Authors 西川, 宏, 田中, 学, 竹本, 正, 伊部, 匡晃, 牛尾, 誠夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 廃棄物資源循環学会 2006
Subjects
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ISSN1883-1648
1883-163X
DOI10.3985/jswme.17.396

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Summary:本研究では, 熱分解後の炭化物残渣に対する新しい処理方法, さらにはバイオマスとしての資源化に向けた検討をおこなうことを目的として, 安価で豊富に存在する水を利用した水蒸気プラズマによる炭化物残渣処理方法の可能性について検討をおこなった。具体的には, 模擬炭化物残渣として木炭を用い, 木炭を水蒸気プラズマなどで処理した際の表面状態や質量変化の様子, さらには排ガス中の水素濃度やダイオキシン類濃度の測定をおこない, 処理プロセスの有効性について検討をおこなった。その結果, 水蒸気プラズマを用いた場合には, 燃焼プロセスと同程度の質量減少が期待でき, 処理後の表面状態は燃焼や熱分解プロセスとまったく異なった性状を示した。また排ガス分析の結果, ダイオキシン類濃度は低く, 熱分解プロセスよりも非常に高い水素濃度となることが明らかとなり, 水蒸気プラズマで処理することにより木炭上で水性ガス反応を主としたガス化が進行していることが裏付けられた。
ISSN:1883-1648
1883-163X
DOI:10.3985/jswme.17.396