超臨界CO2を用いた含フッ素ポリマー中の低分子量物の抽出

フッ素系ポリマー中の低分子量成分は超臨界CO2によって抽出され, その抽出量は水をエントレーナーとして用いることで増加することが明らかとなった. 低分子量成分の抽出に影響を及ぼす因子としては, CO2密度, CO2流通量, 初期水分濃度があり, 特に, CO2の臨界密度付近以上で抽出が促進される傾向が見られた. 最適条件下では分子量が約1万以下の低分子量成分が抽出され, 精製したポリマーのMw/Mnを1.86から1.16まで下げることができた. 超臨界フルオロホルム, 超臨界フルオロエタンについても同様な抽出実験を試みたところ, 超臨界CO2が最も抽出効果が高いことがわかった....

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Published in高分子論文集 Vol. 62; no. 6; pp. 268 - 274
Main Authors 今堀, 裕司, 斎藤, 秀哉, 平賀, 義之, 塚本, 充郎, 小林, 永幸, 中谷, 英樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 高分子学会 2005
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ISSN0386-2186
1881-5685
DOI10.1295/koron.62.268

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Summary:フッ素系ポリマー中の低分子量成分は超臨界CO2によって抽出され, その抽出量は水をエントレーナーとして用いることで増加することが明らかとなった. 低分子量成分の抽出に影響を及ぼす因子としては, CO2密度, CO2流通量, 初期水分濃度があり, 特に, CO2の臨界密度付近以上で抽出が促進される傾向が見られた. 最適条件下では分子量が約1万以下の低分子量成分が抽出され, 精製したポリマーのMw/Mnを1.86から1.16まで下げることができた. 超臨界フルオロホルム, 超臨界フルオロエタンについても同様な抽出実験を試みたところ, 超臨界CO2が最も抽出効果が高いことがわかった.
ISSN:0386-2186
1881-5685
DOI:10.1295/koron.62.268