イレウスを発症した続発性アミロイドーシスの1例

われわれは,続発性アミロイドーシスによるイレウスの症例を経験した.症例は81歳女性.基礎疾患に慢性関節リウマチ(RA).主訴は血性下痢,嘔吐,腹痛,発熱.虚血性腸炎によるイレウスと診断し,緊急開腹術を施行した.広範囲にわたる回腸の著明な拡張と潰瘍を認め,回腸切除を行った.病理組織学的にはAAアミロイドーシスであった. 消化管アミロイドーシスの緊急手術は稀であり,本邦ではこれまで18例である.手術時すでに多臓器のアミロイド沈着を認めることが多く,予後は極めて不良である....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 60; no. 7; pp. 1837 - 1841
Main Authors 福田, 康彦, 石川, 哲大, 大城, 望史, 田中, 恒夫, 板本, 敏行, 藤高, 嗣生
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 25.07.1999
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.60.1837

Cover

More Information
Summary:われわれは,続発性アミロイドーシスによるイレウスの症例を経験した.症例は81歳女性.基礎疾患に慢性関節リウマチ(RA).主訴は血性下痢,嘔吐,腹痛,発熱.虚血性腸炎によるイレウスと診断し,緊急開腹術を施行した.広範囲にわたる回腸の著明な拡張と潰瘍を認め,回腸切除を行った.病理組織学的にはAAアミロイドーシスであった. 消化管アミロイドーシスの緊急手術は稀であり,本邦ではこれまで18例である.手術時すでに多臓器のアミロイド沈着を認めることが多く,予後は極めて不良である.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.60.1837