日本沿岸で発生している貧血を特徴とするヒラメの疾病の病理組織学的研究

日本近海で発生している貧血を特徴とするヒラメの疾病の病理組織学的検討を行った。病魚の組織は光学顕微鏡では脾臓や腎臓の造血組織に散発的な細胞死が認められた以外には目立った病理変化はなかったが, 電子顕微鏡によって造血組織内の細胞中に直径約27nmのウイルス様粒子が観察された。この粒子は健康なヒラメには認められなかったが, これが病因かどうかは不明である。病魚の末梢血塗抹標本中の多数の赤血球に顕著な形態の変化や染色性の低下が観察された。...

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Published in魚病研究 Vol. 34; no. 3; pp. 113 - 119
Main Authors 井上, 潔, 三輪, 理
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 日本魚病学会 1999
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ISSN0388-788X
1881-7335
DOI10.3147/jsfp.34.113

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Summary:日本近海で発生している貧血を特徴とするヒラメの疾病の病理組織学的検討を行った。病魚の組織は光学顕微鏡では脾臓や腎臓の造血組織に散発的な細胞死が認められた以外には目立った病理変化はなかったが, 電子顕微鏡によって造血組織内の細胞中に直径約27nmのウイルス様粒子が観察された。この粒子は健康なヒラメには認められなかったが, これが病因かどうかは不明である。病魚の末梢血塗抹標本中の多数の赤血球に顕著な形態の変化や染色性の低下が観察された。
ISSN:0388-788X
1881-7335
DOI:10.3147/jsfp.34.113