インターフェロンα2aで寛解したKasabach-Merritt症候群の1例
頭頸部に広がる巨大血管腫により, Kasabach-Merritt症候群となった2カ月女児.メチルプレドニゾロン投与およびそのパルス療法に不応で, インターフェロンα2a300万単位/m2連日皮下注が著効した.副作用は治療開始時に5日間の発熱と好中球減少を認めたが, 治療の継続は可能であった.投与3日で凝固異常は改善し, 腫瘤は退縮に転じ, 2カ月間かけて血小板減少も軽快していった.腫瘤が消失して7.5カ月で治療を中止し, その後7カ月間再燃していない.本疾患にはインターフェロンの保険適応はないが, 安全かつ有効な治療法であった....
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Published in | 日本小児血液学会雑誌 Vol. 14; no. 6; pp. 391 - 393 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本小児血液・がん学会
31.12.2000
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ISSN | 0913-8706 1884-4723 |
DOI | 10.11412/jjph1987.14.391 |
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Summary: | 頭頸部に広がる巨大血管腫により, Kasabach-Merritt症候群となった2カ月女児.メチルプレドニゾロン投与およびそのパルス療法に不応で, インターフェロンα2a300万単位/m2連日皮下注が著効した.副作用は治療開始時に5日間の発熱と好中球減少を認めたが, 治療の継続は可能であった.投与3日で凝固異常は改善し, 腫瘤は退縮に転じ, 2カ月間かけて血小板減少も軽快していった.腫瘤が消失して7.5カ月で治療を中止し, その後7カ月間再燃していない.本疾患にはインターフェロンの保険適応はないが, 安全かつ有効な治療法であった. |
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ISSN: | 0913-8706 1884-4723 |
DOI: | 10.11412/jjph1987.14.391 |