CABG術後狭心症に対する再手術および術後PTCAの検討

1991年7月までに当教室で施行された虚血性心疾患に対する外科療法447例中, CABG再手術10例(2.2%), 当科で施行した術後PTCA 8例 (1.8%) を経験した. 年齢, 性差に有意差はなかった. 症状としては両群とも狭心痛の再発であり, 冠危険因子では, 術後喫煙習慣, 高脂血症のコントロール不良な症例が多かった. 初回術式では, 再手術群では, 平均グラフト本数は2.1本, PTCA群では3.5本と差が認められ, 初回手術からの期間も再手術群81.8か月, PTCA群55.7か月と有意の差があった. 再手術症例では, 2例の手術死と2例の遠隔死 (非心臓死) が認められたが,...

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Published in日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 22; no. 1; pp. 21 - 25
Main Authors 鈴木, 修, 瀬在, 幸安, 折目, 由紀彦, 原田, 泰, 塚本, 三重生, 進藤, 正二, 長谷川, 隆光, 大畑, 正昭, 劉, 鵬, 北村, 信三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会 1993
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ISSN0285-1474
1883-4108
DOI10.4326/jjcvs.22.21

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Summary:1991年7月までに当教室で施行された虚血性心疾患に対する外科療法447例中, CABG再手術10例(2.2%), 当科で施行した術後PTCA 8例 (1.8%) を経験した. 年齢, 性差に有意差はなかった. 症状としては両群とも狭心痛の再発であり, 冠危険因子では, 術後喫煙習慣, 高脂血症のコントロール不良な症例が多かった. 初回術式では, 再手術群では, 平均グラフト本数は2.1本, PTCA群では3.5本と差が認められ, 初回手術からの期間も再手術群81.8か月, PTCA群55.7か月と有意の差があった. 再手術症例では, 2例の手術死と2例の遠隔死 (非心臓死) が認められたが, 生存例6例は症状もなく社会復帰している. 一方, PTCA群では, 死亡例はないが, 4例で平均2.3か月後に狭心痛の再発を認め, そのうち2例に再PTCAを施行した.
ISSN:0285-1474
1883-4108
DOI:10.4326/jjcvs.22.21