テトラサイクリン含有ストリップス型歯周病薬 (LSD) の臨床応用
ストリップス型歯周病薬 (LSD, テトラサイクリン10%含有)の臨床応用の検討のため, 以下の試験を試みた。4mm以上のポケットを有する46症例92部位を対象とし, LSD投与群とプラセボ投与群 (テトラサイクリン未含有ストリップス) による臨床症状 (プラーク・歯石・発赤・腫脹・ポケットの深さ・出血・排膿・動揺・挿入時の痛み・疼痛) の比較を挿入1, 2, 3週後に行なった。またLSD投与1, 2, 7日後の歯周ポケット内TC残量検査を行ない以下の結論を得た。 1.プラセボ投与群に比較し, LSD投与群に臨床症状の改善が多く認められた。 2.出血, 発赤, 排膿はLSD投与群において一部統...
Saved in:
Published in | 日本歯周病学会会誌 Vol. 31; no. 4; pp. 1170 - 1181 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
1989
日本歯周病学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0385-0110 1880-408X |
DOI | 10.2329/perio.31.1170 |
Cover
Summary: | ストリップス型歯周病薬 (LSD, テトラサイクリン10%含有)の臨床応用の検討のため, 以下の試験を試みた。4mm以上のポケットを有する46症例92部位を対象とし, LSD投与群とプラセボ投与群 (テトラサイクリン未含有ストリップス) による臨床症状 (プラーク・歯石・発赤・腫脹・ポケットの深さ・出血・排膿・動揺・挿入時の痛み・疼痛) の比較を挿入1, 2, 3週後に行なった。またLSD投与1, 2, 7日後の歯周ポケット内TC残量検査を行ない以下の結論を得た。 1.プラセボ投与群に比較し, LSD投与群に臨床症状の改善が多く認められた。 2.出血, 発赤, 排膿はLSD投与群において一部統計学的に有意に改善した。 3. LSD投与後, 歯周ポケット内のTCの残存量が徐々に減少し, 7日後では認められなかった。 4. LSDの歯周治療での効果が認められ臨床応用できる可能性が示唆された。 |
---|---|
ISSN: | 0385-0110 1880-408X |
DOI: | 10.2329/perio.31.1170 |