白血球遊走試験を用いた非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)過敏症の起因薬剤同定法の検討
NSAIDs過敏症患者に対して白血球遊走試験(LMT)による原因薬剤の検出同定を行い, NSAIDsの抗原性について検討した. LMTはアガロースプレートによる間接法を用いた. 試験薬剤濃度は各薬剤の常用血中濃度で行った. 患者末梢血よりリンパ球を採取し, cell countを1.25×106cells/mlに調製し,試験薬剤と37℃で3日間CO2インキュベーターで培養した. この上清液を分離し, 遊走試験に使用した. 健常人より顆粒球を採取し, 濃度2.5×105cells/μlに調製した. 先に分離した上清液に浮遊し, アガロースプレート上にて48時間顆粒球の遊走を行った. Leukoc...
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Published in | 医療 Vol. 49; no. 8; pp. 696 - 700 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
20.08.1995
国立医療学会 |
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Summary: | NSAIDs過敏症患者に対して白血球遊走試験(LMT)による原因薬剤の検出同定を行い, NSAIDsの抗原性について検討した. LMTはアガロースプレートによる間接法を用いた. 試験薬剤濃度は各薬剤の常用血中濃度で行った. 患者末梢血よりリンパ球を採取し, cell countを1.25×106cells/mlに調製し,試験薬剤と37℃で3日間CO2インキュベーターで培養した. この上清液を分離し, 遊走試験に使用した. 健常人より顆粒球を採取し, 濃度2.5×105cells/μlに調製した. 先に分離した上清液に浮遊し, アガロースプレート上にて48時間顆粒球の遊走を行った. Leukocyte migration activatory factor (LMAF)が試験したNSAID過敏症5症例より検出された. 他方, Leukocyte migration inhibitory factor (LMIF)は検出されなかった. 塩酸チアラミドとジクロフェナックNaがLMAF産生誘発作用を有していることが示唆され, これらの薬剤による過敏症の誘発能を高めたのに関与しているものと考えられた. また, NSAIDs過敏症の原因薬剤の同定検出にはLMTは有効であり, その発現にDTHが重要な役割を演じているものと思われた. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.49.696 |