<原著論文>石川県の名水の水質調査

石川県の「名水」6点(環境庁選定の名水百選の3点を合む)について理化学的,微生物学的性質を調べ,飲料水としての適性を明らかにした。県内「名水」の多くは飲料水としての基準値をクリアーしていたが,一部にCODの高い水や一般細菌数の多い水があり,煮沸の必要性が示唆された。環境汚染の指標となる硝酸濃度や重金属濃度はいずれも問題ないと考えられる。辰口町観音山の水は電気伝導度,硬度共に非常に低く,著しい軟水であった。名水ブームに伴って多くの人が「名水」を日常的に飲用していると考えられるが,「名水」は管理体制が曖昧な場合があり,水質チェック体制の整備が必要であろう。...

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Published in石川県農業短期大学研究報告 Vol. 31; pp. 1 - 3
Main Author 田知本, 正夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 石川県公立大学法人 石川県立大学 2002
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ISSN0389-9977
2433-6491
DOI10.20715/bulliac.31.0_1

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Summary:石川県の「名水」6点(環境庁選定の名水百選の3点を合む)について理化学的,微生物学的性質を調べ,飲料水としての適性を明らかにした。県内「名水」の多くは飲料水としての基準値をクリアーしていたが,一部にCODの高い水や一般細菌数の多い水があり,煮沸の必要性が示唆された。環境汚染の指標となる硝酸濃度や重金属濃度はいずれも問題ないと考えられる。辰口町観音山の水は電気伝導度,硬度共に非常に低く,著しい軟水であった。名水ブームに伴って多くの人が「名水」を日常的に飲用していると考えられるが,「名水」は管理体制が曖昧な場合があり,水質チェック体制の整備が必要であろう。
ISSN:0389-9977
2433-6491
DOI:10.20715/bulliac.31.0_1