MEC-Ecopath結合モデルを用いた複合養殖システムの解析 女川湾を事例として

本報では,MEC(Marine Environment Committee) Ocean モデルにEcopath 高次生態系モデルを結合させて,女川湾の養殖システムの解析を試みた.まず,観測結果との比較によってモデルの検証を行い,新たに構築されたMEC-Ecopath Ocean モデルの妥当性が概ね確認された.また,異なる種の養殖が生態環境に及ぼす影響を比較した.ギンザケ養殖が行われる時期に溶存酸素,窒素,リン酸の大きな変動が見られたため,マガキ養殖に比べてギンザケ養殖の影響がより大きいことが分かった.今後の課題として,観測結果と計算結果の比較において,十分に一致しない点も見られたので,各パ...

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Published in生産研究 Vol. 72; no. 1; pp. 71 - 75
Main Authors 周, 金鑫, 吉田, 毅郎, 張, 俊波, 董, 書闖, 李, 僑, 北澤, 大輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東京大学生産技術研究所 01.01.2020
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Summary:本報では,MEC(Marine Environment Committee) Ocean モデルにEcopath 高次生態系モデルを結合させて,女川湾の養殖システムの解析を試みた.まず,観測結果との比較によってモデルの検証を行い,新たに構築されたMEC-Ecopath Ocean モデルの妥当性が概ね確認された.また,異なる種の養殖が生態環境に及ぼす影響を比較した.ギンザケ養殖が行われる時期に溶存酸素,窒素,リン酸の大きな変動が見られたため,マガキ養殖に比べてギンザケ養殖の影響がより大きいことが分かった.今後の課題として,観測結果と計算結果の比較において,十分に一致しない点も見られたので,各パラメータのキャリブレーションなどの詳細な検討が必要である.
ISSN:0037-105X
1881-2058
DOI:10.11188/seisankenkyu.72.71