線維腺腫との関連が疑われた乳腺原発骨肉腫の1例

乳腺原発骨肉腫は比較的まれな腫瘍であり,線維腺腫や葉状腫瘍がその発生に関連しているとの報告がある.今回,われわれは線維腺腫との関連を疑う乳腺原発骨肉腫を経験した.症例は69歳女性.数十年前より両側乳房腫瘤を自覚していたが,左乳房腫瘤が急速増大し,痛みを伴うため来院.左乳房を置換する約12cmの硬い腫瘤を認めた.針生検では陳旧性線維腺腫との診断であったが悪性を強く疑い,摘出術を行い,乳腺原発骨肉腫と診断した.遠隔転移は認めておらず,補助療法は行っていない.術後1年4カ月無再発生存中である....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 73; no. 6; pp. 1367 - 1371
Main Authors 前田, 佳之, 長谷, 諭, 田原, 浩, 長野, 晃子, 佐々木, なおみ, 河毛, 利顕, 布袋, 裕士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2012
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.73.1367

Cover

More Information
Summary:乳腺原発骨肉腫は比較的まれな腫瘍であり,線維腺腫や葉状腫瘍がその発生に関連しているとの報告がある.今回,われわれは線維腺腫との関連を疑う乳腺原発骨肉腫を経験した.症例は69歳女性.数十年前より両側乳房腫瘤を自覚していたが,左乳房腫瘤が急速増大し,痛みを伴うため来院.左乳房を置換する約12cmの硬い腫瘤を認めた.針生検では陳旧性線維腺腫との診断であったが悪性を強く疑い,摘出術を行い,乳腺原発骨肉腫と診断した.遠隔転移は認めておらず,補助療法は行っていない.術後1年4カ月無再発生存中である.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.73.1367