「学校における食育の評価」の実践に向けて第2報 平成28年度栄養教育研究会公開学習会の報告

背景:「学校における食育の評価」をテーマとし,日本健康教育学会栄養教育研究会では,平成25年度から理論と実践とを結びつけた研究活動を進めている.平成28年度は,これまでの成果を冊子にまとめ「学校における食育の評価 実践ワークブック-評価を考えた食育計画の作成-」を出版した.さらにこのワークブックを用いて,一日かけてワークショップ形式で,学校における食育の評価について学習した.本稿では,このワークブックを用いて行った公開学習会の概要および参加者からの評価の概要を示す. 内容:学習会は,以下の4つの流れで実施した.1.レクチャー「学校における食育の評価」,2.食習慣形成のための目標に関する演習,3...

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Published in日本健康教育学会誌 Vol. 25; no. 2; pp. 135 - 140
Main Authors 中西, 明美, 赤松, 利恵, 稲山, 貴代, 衛藤, 久美, 神戸, 美恵子, 岸田, 恵津
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康教育学会 2017
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Summary:背景:「学校における食育の評価」をテーマとし,日本健康教育学会栄養教育研究会では,平成25年度から理論と実践とを結びつけた研究活動を進めている.平成28年度は,これまでの成果を冊子にまとめ「学校における食育の評価 実践ワークブック-評価を考えた食育計画の作成-」を出版した.さらにこのワークブックを用いて,一日かけてワークショップ形式で,学校における食育の評価について学習した.本稿では,このワークブックを用いて行った公開学習会の概要および参加者からの評価の概要を示す. 内容:学習会は,以下の4つの流れで実施した.1.レクチャー「学校における食育の評価」,2.食習慣形成のための目標に関する演習,3.例題を使ったグループワーク,4.グループディスカッションおよび発表・全体討論の流れである.参加者は,89名であった.学習会に対するアンケートでは,参加者全員が満足したと回答した.その理由として,「今後の仕事に活用できる」といった意見や,「学習形態が適切であり目標の考え方を十分に理解できた」という意見が多く挙げられていた. 結論:この実践ワークブックを教材としたワークショップは,参加者の満足度が高く,学校現場で食育を進めていく上で有用な手引となることが示唆された.健康教育・ヘルスプロモーションの考え方を学校における食育に普及させるため,栄養教育研究会は今後もさらに活動を進めていきたい.
ISSN:1340-2560
1884-5053
DOI:10.11260/kenkokyoiku.25.135