マスメディアを活用した臓器移植普及推進事業とその成果
長野県腎移植推進協議会では一般市民対象の講演会を中心とした臓器移植普及推進事業を行ってきたがその効果は乏しく、またコロナ禍により活動も制限された。コロナ禍中の2020年から長野県臓器移植普及推進事業補助金を原資にマスメディアを活用した普及推進事業を開始した。2020年度は移植啓発のために6種類のYoutube動画を作成し、それらと紐づけされたQRコードを新聞広告として掲載した。広告掲載後、Youtube動画のアクセス数は伸びたが効果は一過性であった。2021年度は臓器提供意思表示を促すテレビCM、腎移植をテーマとしたドキュメンタリー番組、臓器移植特集をテレビニュース番組内で放映し、松本城のグリ...
Saved in:
Published in | 移植 Vol. 59; no. Supplement; p. s315_2 |
---|---|
Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本移植学会
2024
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0578-7947 2188-0034 |
DOI | 10.11386/jst.59.Supplement_s315_2 |
Cover
Loading…
Summary: | 長野県腎移植推進協議会では一般市民対象の講演会を中心とした臓器移植普及推進事業を行ってきたがその効果は乏しく、またコロナ禍により活動も制限された。コロナ禍中の2020年から長野県臓器移植普及推進事業補助金を原資にマスメディアを活用した普及推進事業を開始した。2020年度は移植啓発のために6種類のYoutube動画を作成し、それらと紐づけされたQRコードを新聞広告として掲載した。広告掲載後、Youtube動画のアクセス数は伸びたが効果は一過性であった。2021年度は臓器提供意思表示を促すテレビCM、腎移植をテーマとしたドキュメンタリー番組、臓器移植特集をテレビニュース番組内で放映し、松本城のグリーンライトアップも行った。2022年度はテレビCMやグリーンライトアップ事業に加え、医療情報提供帯番組における腎移植医療の紹介、また脳死下臓器提供プロセスをシミュレーション画像を交えて動画化しテレビ放映を行った。2023年度はテレビCM放映のためのスポンサーを募り、より多くのCMの放映を行った。これらの事業に伴い長野県内で臓器提供意思表示率が上昇傾向にあることが確認され、マスメディアを用いた臓器移植啓発事業は有効であることが示唆された。 |
---|---|
ISSN: | 0578-7947 2188-0034 |
DOI: | 10.11386/jst.59.Supplement_s315_2 |