外科領域におけるClindamycin-2-phospllateの臨床試用経験

Clindamycin-2-phosphato [7 (S)-Chloro-7-deoxylincomycin-2-phosphate] は, Fig.1のような構造式をもち, 生体内で分解されるとClindamycinになつて抗菌力を発揮する新製剤で, 経口投与剤としてすでに広く用いられているClindamycinの注射用製剤といえる。Clindamycinは, もともとLincomycinの誘導体であるが, 前者は後者にくらべて4~8倍強い抗菌力を示すといわれているほか1, 2), とくに2, 3の嫌気性菌に対しても好気性菌に対すると同様な強い抗菌力をもっことが確められている2, 3) 。...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 30; no. 1; pp. 76 - 81
Main Authors 白羽, 弥右衛門, 酒井, 克治, 藤本, 幹夫, 上田, 隆美, 平尾, 智, 川畑, 徳幸, 土居, 進, 沢田, 晃, 政田, 明徳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 1977
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Summary:Clindamycin-2-phosphato [7 (S)-Chloro-7-deoxylincomycin-2-phosphate] は, Fig.1のような構造式をもち, 生体内で分解されるとClindamycinになつて抗菌力を発揮する新製剤で, 経口投与剤としてすでに広く用いられているClindamycinの注射用製剤といえる。Clindamycinは, もともとLincomycinの誘導体であるが, 前者は後者にくらべて4~8倍強い抗菌力を示すといわれているほか1, 2), とくに2, 3の嫌気性菌に対しても好気性菌に対すると同様な強い抗菌力をもっことが確められている2, 3) 。私どもは今回, 本剤を外科領域で試用する機会をえてその臨床効果を検討したので, ここに報告する。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.30.76