制御対象のクラス分けを付加したファジィオートチューニング
本論文では、制御対象の同定結果に基づいて制御対象をクラス分けし、予め用意されたそのクラスに最適なルール群を用いてPIDゲインのチューニングを行うファジィオートチューニング法を提案する。このチューニングアルゴリズムの特長は以下のようにまとめられる。(1)制御対象の運転中の出力を繰り返し評価しながらPIDゲインを修正できるので、この方式によるチューニングは外乱に強くなる。(2)提案したアルゴリズムが適用できる制御対象の範囲は、従来のファジィオートチューニング法より広くなる。(3)同定結果はプラントのクラス分けにのみ用いられるため、チューニング性能は、同定誤差の影響を受けにくい。この方式を、一次遅れ...
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Published in | 日本ファジィ学会誌 Vol. 5; no. 3; pp. 639 - 649 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本知能情報ファジィ学会
1993
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0915-647X 2432-9932 |
DOI | 10.3156/jfuzzy.5.3_639 |
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Summary: | 本論文では、制御対象の同定結果に基づいて制御対象をクラス分けし、予め用意されたそのクラスに最適なルール群を用いてPIDゲインのチューニングを行うファジィオートチューニング法を提案する。このチューニングアルゴリズムの特長は以下のようにまとめられる。(1)制御対象の運転中の出力を繰り返し評価しながらPIDゲインを修正できるので、この方式によるチューニングは外乱に強くなる。(2)提案したアルゴリズムが適用できる制御対象の範囲は、従来のファジィオートチューニング法より広くなる。(3)同定結果はプラントのクラス分けにのみ用いられるため、チューニング性能は、同定誤差の影響を受けにくい。この方式を、一次遅れ+むだ時間系を制御対象とするPIコントローラのオートチューニングに適用し、シミュレーションおよび実験により、提案した方式が様々な特性を持つ一次遅れ+むだ時間系に有効であることを示した。 |
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ISSN: | 0915-647X 2432-9932 |
DOI: | 10.3156/jfuzzy.5.3_639 |