台形型ファジィ係数を含む多目的線形計画問題の一解法

一般に, 現実の意思決定問題を多目的線形計画(MOLP)問題としてモデル化する際に, 目的関数と制約式の係数に, あいまい性を取り入れたファジィ MOLP 問題をクリスプな MOLP 問題に変換する手法が各種報告されている.その中で, 各係数に台形型メンバシップ関数を用い, また, 可能性と必然性の概念に基づくファジィ数間の大小関係に関する4種類の指標のうちの2種類と意思決定者による可能性のしきい値を導入した変換法が, 最近報告された.これは, q 個の目的関数, n 個の決定変数と m 個の制約式のファジィ MOLP 問題が, それぞれ q 個, n+q 個と 3m+3q 個のクリスプな M...

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Published in日本ファジィ学会誌 Vol. 5; no. 1; pp. 55 - 64
Main Authors 井田, 憲一, 岡田, 真幸, 玄, 光男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本知能情報ファジィ学会 1993
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ISSN0915-647X
2432-9932
DOI10.3156/jfuzzy.5.1_55

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Summary:一般に, 現実の意思決定問題を多目的線形計画(MOLP)問題としてモデル化する際に, 目的関数と制約式の係数に, あいまい性を取り入れたファジィ MOLP 問題をクリスプな MOLP 問題に変換する手法が各種報告されている.その中で, 各係数に台形型メンバシップ関数を用い, また, 可能性と必然性の概念に基づくファジィ数間の大小関係に関する4種類の指標のうちの2種類と意思決定者による可能性のしきい値を導入した変換法が, 最近報告された.これは, q 個の目的関数, n 個の決定変数と m 個の制約式のファジィ MOLP 問題が, それぞれ q 個, n+q 個と 3m+3q 個のクリスプな MOLP 問題に変換される.本論文では, この変換法を改善し, q 個の目的関数, n 個の決定変数と 2m 個の制約式となる再定式化モデルを提案し, 数値実験により, 従来の変換法と比較した定量的評価を行う.
ISSN:0915-647X
2432-9932
DOI:10.3156/jfuzzy.5.1_55