身体状況と健康食品利用attitude(認識と行動)との関連分析

いわゆる健康食品は一般的には「健康に何らかの良い効果が期待できる食品全般」を指す。内閣府消費者委員会は「健康食品」を摂っている人の割合は、国民の4〜6割程度としている。本研究では、各種身体状況(肥満、高血圧、糖尿病、各種アレルギー体質等)の違いによる健康食品利用attitude(認識と行動)の違いの比較を目的とした。方法は、健康食品を利用している40-60歳代の男性、女性各150人の計300人を対象とし、質問票は性別や年齢等の個人特性および健康食品に対する15種の独立した質問とそれらを構成する総計122の回答肢で構成される。これらを因子分析で総合特性値を求め、各健康状態を目的変数として二項ロジ...

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Published in新潟医療福祉学会誌 Vol. 22; no. 3; pp. 54 - 70
Main Authors 工藤, 由紀子, 遠藤, 栞, 石上, 和男, Yen, Luong Thi Hai, 木下, 直彦, Huyen, Tran Thi Thanh, 佐藤, 舞, 瀧口, 徹, 波塚, 飛鳥, 小泉, 早希, 長部, 千寿, 鈴木, 舞有, 度會, 裕子, 皆川, 璃子, 新野, 渚, 大星, 波輝, 前田, 理歩, 小林, 房代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 新潟医療福祉学会 2023
Subjects
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ISSN1346-8774
2435-9777
DOI10.34540/niigatajohewewa.22.3_54

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Summary:いわゆる健康食品は一般的には「健康に何らかの良い効果が期待できる食品全般」を指す。内閣府消費者委員会は「健康食品」を摂っている人の割合は、国民の4〜6割程度としている。本研究では、各種身体状況(肥満、高血圧、糖尿病、各種アレルギー体質等)の違いによる健康食品利用attitude(認識と行動)の違いの比較を目的とした。方法は、健康食品を利用している40-60歳代の男性、女性各150人の計300人を対象とし、質問票は性別や年齢等の個人特性および健康食品に対する15種の独立した質問とそれらを構成する総計122の回答肢で構成される。これらを因子分析で総合特性値を求め、各健康状態を目的変数として二項ロジスティック回帰分析を行った。結果は、性別、年齢、主治医の係わり等の交絡因子の調整下で健康食品に対する28のattitude(認識と行動)が抽出された。このうち15因子が1つ以上の身体状況と有意の関係があり、オッズ比は大半が1.5前後(逆数変換した場合を含む)であった。身体状況の違いで各因子の係わり、および主治医の係わりが異なり健康食品に関するattitude(認識と行動)は身体状況の違いによって異なることが示された。利用者の性別、年齢、身体状況の違いにより健康食品の利用に対するattitude(認識と行動)が異なることを踏まえて今後の利用指針が決められるべきと考えられた。
ISSN:1346-8774
2435-9777
DOI:10.34540/niigatajohewewa.22.3_54