背部筋電位のトポグラフィ 肩こり視認化の可能性について

健康な成人女性4名を対象に、運動負荷の前・後および回復期に僧帽筋の筋電図測定と頚肩部の自覚症状の聞き取りを行った。測定した筋電図は高速フーリエ変換による周波数解析を行い、パワースペクトルを求め、64階調のスケールカラーで表す筋電位トポグラムを構成した。この結果から、“肩こり”という症状を視認的に説明するための一助として、トポグラフィにより運動負荷による影響について検討した。  肩こりを自覚する2名には、運動負荷後に特徴的な電位の増大が認められ、周波数1~3 Hzおよび10~15 Hz帯域のトポグラム上で鮮明に確認された。これらの筋活動は肩こりのない2名には観察されなかった。以上の結果から、低周...

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Published in形態・機能 Vol. 10; no. 2; pp. 115 - 119
Main Authors 根本, 清次, 藏元, 恵里子, 木下, 博恵, 吉永, 砂織
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published コ・メディカル形態機能学会 2012
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ISSN1347-7145
1884-6084
DOI10.11172/keitaikinou.10.115

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Summary:健康な成人女性4名を対象に、運動負荷の前・後および回復期に僧帽筋の筋電図測定と頚肩部の自覚症状の聞き取りを行った。測定した筋電図は高速フーリエ変換による周波数解析を行い、パワースペクトルを求め、64階調のスケールカラーで表す筋電位トポグラムを構成した。この結果から、“肩こり”という症状を視認的に説明するための一助として、トポグラフィにより運動負荷による影響について検討した。  肩こりを自覚する2名には、運動負荷後に特徴的な電位の増大が認められ、周波数1~3 Hzおよび10~15 Hz帯域のトポグラム上で鮮明に確認された。これらの筋活動は肩こりのない2名には観察されなかった。以上の結果から、低周波帯域で電位が増大した筋活動は、肩こりに特有な筋活動現象であることが示唆された。
ISSN:1347-7145
1884-6084
DOI:10.11172/keitaikinou.10.115