第32回志摩循環器カンファランス テーマ : イオンチャンネルと疾患 イオンチャネルに関する研究の動向

細胞膜においてイオンを多量に輸送し,それに伴って電気的信号を発生する(ので情報伝達にも関与する)膜貫通性蛋白であるイオンチャネルには,いくつかの種類がある. 最近それらの多くの遺伝子がクローニングされ,これによってチャネルの重要な機能がどのような構造的基盤にもとづくのか明らかになるとともに,その遺伝子の突然変異がいくつかの先天性疾患の原因となっていることが明らかになった.更に最近,イオンチャネルは,他のチャネルやトランスポータに対するレギュレータとして働いたり,物理化学的環境因子に対する膜センサーとしても働く事例が多く見出され,多機能性蛋白としても注目されはじめている....

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Published in心臓 Vol. 31; no. 12; pp. 847 - 853
Main Author 岡田, 泰伸
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1999
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.31.12_847

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Summary:細胞膜においてイオンを多量に輸送し,それに伴って電気的信号を発生する(ので情報伝達にも関与する)膜貫通性蛋白であるイオンチャネルには,いくつかの種類がある. 最近それらの多くの遺伝子がクローニングされ,これによってチャネルの重要な機能がどのような構造的基盤にもとづくのか明らかになるとともに,その遺伝子の突然変異がいくつかの先天性疾患の原因となっていることが明らかになった.更に最近,イオンチャネルは,他のチャネルやトランスポータに対するレギュレータとして働いたり,物理化学的環境因子に対する膜センサーとしても働く事例が多く見出され,多機能性蛋白としても注目されはじめている.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.31.12_847