看護学生用生活機能評価尺度(活動面)の妥当性と信頼性

現代生活におけるメールの普及や家族形態の変化などから,看護学生の生活技術や対人関係能力の低下が指摘されている。看護教育では,看護技術教育と並行して適切な生活習慣の獲得や対人関係技術の向上などを促す学習支援が必要となっている。そのため,看護学生の社会で生活する能力を把握する必要がある。本研究では,社会で生活する能力をICF(国際生活機能分類)に基づき活動と参加の両面からとらえ,肯定的な視点から個人の課題や行為を遂行する能力を測定する「看護学生用生活機能評価尺度(活動面)」を作成して,その妥当性と信頼性を検討した。看護系大学1年生138名を対象に,年齢などの背景を問う設問と看護学生生活機能評価尺度...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本健康医学会雑誌 Vol. 31; no. 2; pp. 244 - 249
Main Authors 吾妻, 知美, 齋藤, 深雪
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康医学会 25.07.2022
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1343-0025
2423-9828
DOI10.20685/kenkouigaku.31.2_244

Cover

More Information
Summary:現代生活におけるメールの普及や家族形態の変化などから,看護学生の生活技術や対人関係能力の低下が指摘されている。看護教育では,看護技術教育と並行して適切な生活習慣の獲得や対人関係技術の向上などを促す学習支援が必要となっている。そのため,看護学生の社会で生活する能力を把握する必要がある。本研究では,社会で生活する能力をICF(国際生活機能分類)に基づき活動と参加の両面からとらえ,肯定的な視点から個人の課題や行為を遂行する能力を測定する「看護学生用生活機能評価尺度(活動面)」を作成して,その妥当性と信頼性を検討した。看護系大学1年生138名を対象に,年齢などの背景を問う設問と看護学生生活機能評価尺度(活動面)によって構成される自己記入式質問票を用いた調査を2回実施した。第2回目の調査は,第1回目の調査の1週間後に実施した。調査期間は2013年6月から7月であった。信頼性は再テスト法,折半法,内的整合性を検討し,妥当性では因子的妥当性を検討した。その結果,看護学生生活機能評価尺度(活動面16項目)の信頼性と妥当性を確認した。本尺度は看護学生の社会での個人の課題や行為を遂行する能力を測定することに有用であった。
ISSN:1343-0025
2423-9828
DOI:10.20685/kenkouigaku.31.2_244