研究会 第7回 心臓核医学研究会 断層心筋・心プール検査の極座標型機能マップによる評価

Single photon emission computed tomography(SPECT)を用いた201Tl運動負荷心筋シンチグラフィー,99mTc標識赤血球心電図同期心プールシンチグラフィーにおいて,心基部から心尖部にいたる短軸断層像から極座標表示による機能マップを作製し,3次元的に心全体の解析を行った.心筋SPECTは負荷直後および再分布時の心筋血流分布,washoutの機能マップを作製し,標準パターンとして正常者の平均-2標準偏差を用いて判定を行った.本法を虚血性心疾患に応用したところその異常の部位や程度の判定に有用であった.また大動脈冠動脈バイパス術(ACBG)ではその改善度の...

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Published in心臓 Vol. 19; no. 3; pp. 370 - 377
Main Authors 中嶋, 憲一, 分校, 久志, 滝, 淳一, 谷口, 充, 南部, 一郎, 久田, 欣一, 四位, 例靖
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本心臓財団 1987
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ISSN0586-4488
2186-3016
DOI10.11281/shinzo1969.19.3_370

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Summary:Single photon emission computed tomography(SPECT)を用いた201Tl運動負荷心筋シンチグラフィー,99mTc標識赤血球心電図同期心プールシンチグラフィーにおいて,心基部から心尖部にいたる短軸断層像から極座標表示による機能マップを作製し,3次元的に心全体の解析を行った.心筋SPECTは負荷直後および再分布時の心筋血流分布,washoutの機能マップを作製し,標準パターンとして正常者の平均-2標準偏差を用いて判定を行った.本法を虚血性心疾患に応用したところその異常の部位や程度の判定に有用であった.また大動脈冠動脈バイパス術(ACBG)ではその改善度の評価に有用であった.心プールSPECTでは心表面の位相,振幅を求め,同様に極座標表示を行った.虚血性心疾患の心室収縮解析や伝導障害における位相伝播パターンの解析を行ったところ,壁運動異常の3次元的検出や早期収縮部位の同定に有用であった.以上より極座標表示は心筋・心電図同期心プールSPECTの画像解析に有用であると結論された.
ISSN:0586-4488
2186-3016
DOI:10.11281/shinzo1969.19.3_370