金属接着性プライマーと有機溶媒を応用した局部床義歯の改造

金属接着性プライマー処理は、金属とレジン系材料の接着強さを向上させ、かつ手技がきわめて簡便で非常に有用である。一方、ある種の有機溶媒やアルミナサンドブラストによる床用レジンの表面処理によって、修理用レジンとの接着強さが向上するので、これも効果的である。局部床義歯の臨床において、これらは新規義歯作製、あるいは破損義歯の修理のみならず、旧義歯の改造に応用することができる。 本稿では、メタルプライマー、2種類の有機溶媒およびアルミナサンドブラスト処理を応用し、使用中の局部床義歯を改造した以下の臨床例を紹介した。 症例1: リンガルバーに床と人工歯を追補した症例。 症例2: 基底結節レストに床を追補し...

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Published in接着歯学 Vol. 14; no. 2; pp. 66 - 77
Main Authors 羽生, 哲也, 清水, 博史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本接着歯学会 10.04.1996
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ISSN0913-1655
2185-9566
DOI10.11297/adhesdent1983.14.66

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Summary:金属接着性プライマー処理は、金属とレジン系材料の接着強さを向上させ、かつ手技がきわめて簡便で非常に有用である。一方、ある種の有機溶媒やアルミナサンドブラストによる床用レジンの表面処理によって、修理用レジンとの接着強さが向上するので、これも効果的である。局部床義歯の臨床において、これらは新規義歯作製、あるいは破損義歯の修理のみならず、旧義歯の改造に応用することができる。 本稿では、メタルプライマー、2種類の有機溶媒およびアルミナサンドブラスト処理を応用し、使用中の局部床義歯を改造した以下の臨床例を紹介した。 症例1: リンガルバーに床と人工歯を追補した症例。 症例2: 基底結節レストに床を追補した症例。 症例3: 金属歯にレジンを添加して咬合を回復した症例。 症例4: 全部鋳造冠と鋳造鉤を連結した症例。 症例5: ブリッジと局部床義歯を連結した症例。 工夫次第で、さらに他の応用法や違った術式が可能と思われる。
ISSN:0913-1655
2185-9566
DOI:10.11297/adhesdent1983.14.66