巨大渦の安定性―2次元非圧縮高レイノルズ数の流れの中で

流体力学は古典物理学の問題であり,統計物理学の活躍する乱流理論を除けば物理学的に面白いものではない.こう考える読者は多いのではなかろうか.「大きなコンピュータさえあれば,流体力学のたいていの問題は解ける」という人もいる.だが,コンピュータシミュレーションで現れ出る結果をそのまま鵜呑みにする物理学者はいるまい.やはり,その物理的な背景が理解できるまでは納得できるものではなかろう.流体力学には物理的な背景説明の難しい現象は結構あるように思う.私のような数学者としては,以下に述べるような流れ現象の背景説明を物理学の研究者から得たいのである.考察の対象は2次元の流れである.現実の流れはすべて3次元であ...

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Published in日本物理学会誌 Vol. 71; no. 8; pp. 526 - 532
Main Author 岡本, 久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本物理学会 2016
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ISSN0029-0181
2423-8872
DOI10.11316/butsuri.71.8_526

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Abstract 流体力学は古典物理学の問題であり,統計物理学の活躍する乱流理論を除けば物理学的に面白いものではない.こう考える読者は多いのではなかろうか.「大きなコンピュータさえあれば,流体力学のたいていの問題は解ける」という人もいる.だが,コンピュータシミュレーションで現れ出る結果をそのまま鵜呑みにする物理学者はいるまい.やはり,その物理的な背景が理解できるまでは納得できるものではなかろう.流体力学には物理的な背景説明の難しい現象は結構あるように思う.私のような数学者としては,以下に述べるような流れ現象の背景説明を物理学の研究者から得たいのである.考察の対象は2次元の流れである.現実の流れはすべて3次元であるとはいうものの,地球規模の流れのように,高さが横方向に対して極端に小さい場合には2次元流れがよいモデルになると信じている人は多い.2次元には3次元とは異なる特有の現象(例えば乱流の逆カスケードなど)があり,独自のおもしろさがある.背景説明を期待したい流れ現象はいろいろとあるものであるが,中でも2次元における大規模渦の存在が厄介な問題である.それは非常にしばしば発生し,しかも長時間にわたって維持されるけれども,普遍的な現象と言えるほどの法則性が見つかっていない(ようだ).だからと言って物理学や数学になじまないということもなかろう.環境が違っていても同じような渦があっちにもこっちにもみられるというのは何か底に潜むものがあるに違いない.ここでいう大規模渦とは,一言で言えば,流線のトポロジーが単純である解である.典型的な例は,流れ関数が1点のみで最大値をとり,最小値を取るのも1点で,その他の領域では単調な場合である.そこまで数学的に厳密にしてしまうと発見が困難な場合もあるが,「ほとんど単調」と言える場合も込めて考えれば非常に多くの場合にこうした大規模で単調な解が見つかるのである.統計力学の理論を乱流現象にあてはめるとき,大規模渦は厄介者である.性質の似通ったものが大量にあることが統計力学の前提であるから,典型的な大きさと同程度の渦が1個だけ存在しているというのは好ましくない.それが例外的なものならばよい.しかし,様々な知見の積み重ねによって,大規模渦は不可避であると考える研究者は増えてきたように思える.実際,こうした大規模渦の存在は古くから指摘されてきた.一方で,「レイノルズ数が小さいからそうしたものが現れるのであって,レイノルズ数が十分に大きければそのようなものは崩れてしまい,観測されないであろう」という意見もあるかもしれない.しかし,筆者らの研究は,(相当に多くの場合に)どんなにレイノルズ数を大きくしても大規模渦が不可避であることを強く示唆する.しかも,それが,定常な流れという,一番単純なものの中に見つかるのである.こうした渦の存在を生み出すメカニズムは何か,人それぞれに意見の分かれるところであろう.何らかの意味で関連しそうなのは,「逆カスケード」や「最大エントロピー解」であろう.読者の中から物理的な説明を与える人が現れてくることを期待する.
AbstractList 流体力学は古典物理学の問題であり,統計物理学の活躍する乱流理論を除けば物理学的に面白いものではない.こう考える読者は多いのではなかろうか.「大きなコンピュータさえあれば,流体力学のたいていの問題は解ける」という人もいる.だが,コンピュータシミュレーションで現れ出る結果をそのまま鵜呑みにする物理学者はいるまい.やはり,その物理的な背景が理解できるまでは納得できるものではなかろう.流体力学には物理的な背景説明の難しい現象は結構あるように思う.私のような数学者としては,以下に述べるような流れ現象の背景説明を物理学の研究者から得たいのである.考察の対象は2次元の流れである.現実の流れはすべて3次元であるとはいうものの,地球規模の流れのように,高さが横方向に対して極端に小さい場合には2次元流れがよいモデルになると信じている人は多い.2次元には3次元とは異なる特有の現象(例えば乱流の逆カスケードなど)があり,独自のおもしろさがある.背景説明を期待したい流れ現象はいろいろとあるものであるが,中でも2次元における大規模渦の存在が厄介な問題である.それは非常にしばしば発生し,しかも長時間にわたって維持されるけれども,普遍的な現象と言えるほどの法則性が見つかっていない(ようだ).だからと言って物理学や数学になじまないということもなかろう.環境が違っていても同じような渦があっちにもこっちにもみられるというのは何か底に潜むものがあるに違いない.ここでいう大規模渦とは,一言で言えば,流線のトポロジーが単純である解である.典型的な例は,流れ関数が1点のみで最大値をとり,最小値を取るのも1点で,その他の領域では単調な場合である.そこまで数学的に厳密にしてしまうと発見が困難な場合もあるが,「ほとんど単調」と言える場合も込めて考えれば非常に多くの場合にこうした大規模で単調な解が見つかるのである.統計力学の理論を乱流現象にあてはめるとき,大規模渦は厄介者である.性質の似通ったものが大量にあることが統計力学の前提であるから,典型的な大きさと同程度の渦が1個だけ存在しているというのは好ましくない.それが例外的なものならばよい.しかし,様々な知見の積み重ねによって,大規模渦は不可避であると考える研究者は増えてきたように思える.実際,こうした大規模渦の存在は古くから指摘されてきた.一方で,「レイノルズ数が小さいからそうしたものが現れるのであって,レイノルズ数が十分に大きければそのようなものは崩れてしまい,観測されないであろう」という意見もあるかもしれない.しかし,筆者らの研究は,(相当に多くの場合に)どんなにレイノルズ数を大きくしても大規模渦が不可避であることを強く示唆する.しかも,それが,定常な流れという,一番単純なものの中に見つかるのである.こうした渦の存在を生み出すメカニズムは何か,人それぞれに意見の分かれるところであろう.何らかの意味で関連しそうなのは,「逆カスケード」や「最大エントロピー解」であろう.読者の中から物理的な説明を与える人が現れてくることを期待する.
Author 岡本, 久
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References 19) E. Sasaki, S.-i. Takehiro and M. Yamada: J. Fluid. Mech. 774 (2015) 224.
21) A. J. Majda and X. Wang: Nonlinear Dynamics and Statistical Theories for Basic Geophysical Flows (Cambridge Univ. Press, 2006).
6) J.フォン・ノイマン著,伊東恵一編訳:『数理物理学の方法』(ちくま学芸文庫,2013)pp. 335–414―最近の乱流理論(岡本 久,山田道夫訳)
14) S.-C. Kim and H. Okamoto: Nonlinearity 28 (2015) 3219.
9) G. Boffetta and R. E. Eche: Annual Rev. Fluid Mech. 44 (2012) 427.
17) T. Miyazaki, H. Miyamoto, S. Funakoshi and S. Taguchi: to appear in J Phys., Conference Sereis.
8) V. I. Arnold: Proc. R. Soc. Lond. 434 (1991) 19.
13) S.-C. Kim and H. Okamoto: Jpn. J. Indust. Appl. Math. 27 (2010) 47.
2) 木田重雄,柳瀬眞一郎:『乱流力学』(朝倉書店,1999)
18) K. Obuse, S.-i. Takehiro and M. Yamada: Phys. Fluid 22 (2010) 056601.
5) 巽 友正:『流体力学』(培風館,1995)
11) U. Frisch: Turbulence (Cambridge Univ. Press, 1995).
12) S. Funakoshi, T. Sato and T. Miyazaki: Fluid. Dyn. Res. 44 (2012) 031407.
16) C. Marchioro: Commun. Math. Phys. 105 (1986) 99.
1) 後藤俊幸:『乱流理論の基礎』(朝倉書店,1998)
15) R. Kraichnan: Phys. Fluid 10 (1967) 1417.
3) 岡本 久:『ナヴィエ–ストークス方程式の数理』(東京大学出版会,2009)
4) 岡本 久,S.-C. Kim:ながれ32(2013)417.
10) A. J. Chorin: Vorticity and Turbulence (Springer, 1994).
20) P. Tabeling: Physics Rep. 362 (2002) 1.
7) ランダウ・リフシッツ:『流体力学1』(東京図書,1970)
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– reference: 1) 後藤俊幸:『乱流理論の基礎』(朝倉書店,1998).
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– reference: 15) R. Kraichnan: Phys. Fluid 10 (1967) 1417.
– reference: 4) 岡本 久,S.-C. Kim:ながれ32(2013)417.
– reference: 13) S.-C. Kim and H. Okamoto: Jpn. J. Indust. Appl. Math. 27 (2010) 47.
– reference: 16) C. Marchioro: Commun. Math. Phys. 105 (1986) 99.
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