粒度調整セメント-超微粒子系の流動性および水熱反応

セメントクリンカーの粒度分布を制御して充てん性を向上させることで、低水粉体比において優れた流動性を持つ粒度調製セメントを作成することができる。本研究では、粒度調整セメントに対しシリカフュームを混和し、その流動性と水熱反応について検討を行った。シリカフュームを混和した粒度調整セメントは、低水粉体比においても良好な流動性を示した。また水熱合成を行った硬化体において、シリカフュームを混和した粒度調整セメントでは、セメント中のCHとシリカフュームのSiO2が反応しC-S-Hを生成することによって40-100nm程度の径の細孔が減少し、全細孔量も減少することが明らかとなった。加えて全細孔量に対する貫通細...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 64; no. 1; pp. 125 - 130
Main Authors 中沢, 拓也, 杉山, 友明, 黒川, 大亮, 坂井, 悦郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2010
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.64.125

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Summary:セメントクリンカーの粒度分布を制御して充てん性を向上させることで、低水粉体比において優れた流動性を持つ粒度調製セメントを作成することができる。本研究では、粒度調整セメントに対しシリカフュームを混和し、その流動性と水熱反応について検討を行った。シリカフュームを混和した粒度調整セメントは、低水粉体比においても良好な流動性を示した。また水熱合成を行った硬化体において、シリカフュームを混和した粒度調整セメントでは、セメント中のCHとシリカフュームのSiO2が反応しC-S-Hを生成することによって40-100nm程度の径の細孔が減少し、全細孔量も減少することが明らかとなった。加えて全細孔量に対する貫通細孔の割合も著しく減少した。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.64.125