副生の水酸化カルシウムを用いたC2Sの製造とCO2排出量原単位

副生の水酸化カルシウムとケイ石を原料として、ロータリーキルンでの焼成試験を行った結果、遊離石灰や不溶解残分はわずかであり、純度の高いC2Sを得ることができた。副生の水酸化カルシウムとケイ石からC2Sを製造するときのCO2排出量原単位は124.5kg-CO2/トンとなり、普通ポルトランドセメントを基準とした場合には83.9%のCO2削減となった。このC2Sを炭酸化して用いると、C2S 1トンに対して理論的に500kgのCO2を吸収することができる。カルシウムカーバイド工業の副生の水酸化カルシウム21万トンをすべてこの用途で用いると、11.6万トンのCO2を吸収することが可能である。...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 67; no. 1; pp. 553 - 558
Main Authors 庄司, 慎, 樋口, 隆行, 盛岡, 実, 山本, 賢司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2013
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.67.553

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Summary:副生の水酸化カルシウムとケイ石を原料として、ロータリーキルンでの焼成試験を行った結果、遊離石灰や不溶解残分はわずかであり、純度の高いC2Sを得ることができた。副生の水酸化カルシウムとケイ石からC2Sを製造するときのCO2排出量原単位は124.5kg-CO2/トンとなり、普通ポルトランドセメントを基準とした場合には83.9%のCO2削減となった。このC2Sを炭酸化して用いると、C2S 1トンに対して理論的に500kgのCO2を吸収することができる。カルシウムカーバイド工業の副生の水酸化カルシウム21万トンをすべてこの用途で用いると、11.6万トンのCO2を吸収することが可能である。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.67.553