γ-2CaO・SiO2を混入して強制炭酸化したセメント系材料による環境負荷の低減

γ-2CaO・SiO2(γ-C2S)をセメントに内割り置換したセメントペーストを、硬化初期に高温、高濃度CO2の環境下で養生した。養生終了後の硬化体の各種分析の結果、γ-C2Sがセメントと同等の圧縮強度を発揮できる材料であることを確認した。一方で、γ-C2Sをセメント代替として用いることによって炭酸化深さは増大し、γ-C2SがCO2を多量に吸収・固定できる材料であることを明らかにした。さらに、使用材料のCO2排出原単位をもとに、材料製造およびCO2の吸収を考慮したセメント系材料のCO2排出量を定量的に評価し、γ-C2Sのセメント代替利用によって環境負荷を大きく低減できる可能性があることを示した...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 63; no. 1; pp. 161 - 167
Main Authors 横関, 康祐, 山本, 賢司, 盛岡, 実, 取違, 剛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2009
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.63.161

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Summary:γ-2CaO・SiO2(γ-C2S)をセメントに内割り置換したセメントペーストを、硬化初期に高温、高濃度CO2の環境下で養生した。養生終了後の硬化体の各種分析の結果、γ-C2Sがセメントと同等の圧縮強度を発揮できる材料であることを確認した。一方で、γ-C2Sをセメント代替として用いることによって炭酸化深さは増大し、γ-C2SがCO2を多量に吸収・固定できる材料であることを明らかにした。さらに、使用材料のCO2排出原単位をもとに、材料製造およびCO2の吸収を考慮したセメント系材料のCO2排出量を定量的に評価し、γ-C2Sのセメント代替利用によって環境負荷を大きく低減できる可能性があることを示した。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.63.161