高炉スラグ高含有セメントの水和と強度に及ぼす高炉スラグの化学組成の影響

高炉スラグ微粉末(BFS)の化学組成や粉末度が活性度指数や高炉スラグ高含有セメント(HVBFSC)の水和や強度に及ぼす影響を検討した。BFSの活性度指数やHVBFSCの強度や水和にはBFSの化学組成の影響が大きく、粉末度によって活性度指数を増加するには限界がある。JISの塩基度が同じでも活性度指数やHVBFSCの水和や強度が異なるものもある。TiO2やMnOを考慮した塩基度は、いずれも活性度指数やHVBFSCの水和の傾向まで推察することは難しいが、強度や水和特性が低いものを見分けるためには有用である。また、HVBFSCの水和初期のカルシウムアルミネート系水和物はエトリンガイト(AFt)であるが...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 74; no. 1; pp. 15 - 21
Main Authors 坂井, 悦郎, 植田, 由紀子, 松澤, 一輝, 二戸, 信和
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 31.03.2021
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.74.15

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Summary:高炉スラグ微粉末(BFS)の化学組成や粉末度が活性度指数や高炉スラグ高含有セメント(HVBFSC)の水和や強度に及ぼす影響を検討した。BFSの活性度指数やHVBFSCの強度や水和にはBFSの化学組成の影響が大きく、粉末度によって活性度指数を増加するには限界がある。JISの塩基度が同じでも活性度指数やHVBFSCの水和や強度が異なるものもある。TiO2やMnOを考慮した塩基度は、いずれも活性度指数やHVBFSCの水和の傾向まで推察することは難しいが、強度や水和特性が低いものを見分けるためには有用である。また、HVBFSCの水和初期のカルシウムアルミネート系水和物はエトリンガイト(AFt)であるが、活性度指数の高いBFSを用いるとモノサルフェート(AFm)の生成が増加した。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.74.15