医師(外科医)の働き方改革─地域基幹病院の現況

「働き方改革関連法案」が成立し,医師については2024年から施行される.地域の基幹病院の外科医の現状を調査し,働き方改革に繋がる方策を検討した.外科医1人当たりの平均時間外労働時間は年間650時間であったが,大学からの若手ローテーターは常勤医の約2.6倍の1,220時間であった.医師の労働時間は科や年齢などを考慮し評価する必要がある.「働き方改革」は労働時間の短縮,制限のみが強調されることが多いが,真の改革には個別に労働環境に負荷となっている因子を分析し,軽減する方策をとることが重要である.多職種とのワーク・シェアリング,タスク・シフティングは有効と考えられる....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 41; no. 2; pp. 198 - 203
Main Author 伊藤, 博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.03.2021
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.41.198

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Summary:「働き方改革関連法案」が成立し,医師については2024年から施行される.地域の基幹病院の外科医の現状を調査し,働き方改革に繋がる方策を検討した.外科医1人当たりの平均時間外労働時間は年間650時間であったが,大学からの若手ローテーターは常勤医の約2.6倍の1,220時間であった.医師の労働時間は科や年齢などを考慮し評価する必要がある.「働き方改革」は労働時間の短縮,制限のみが強調されることが多いが,真の改革には個別に労働環境に負荷となっている因子を分析し,軽減する方策をとることが重要である.多職種とのワーク・シェアリング,タスク・シフティングは有効と考えられる.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.41.198