炭酸ガス送気併用胸腔鏡下に摘出した胸腺MALTリンパ腫の1例
症例は41歳,女性.検診の胸部X線で異常を指摘され,精査の結果,縦隔腫瘍と診断され当科紹介となった.胸部CTでは,前縦隔の広範囲に境界明瞭で内部がやや不均一な腫瘤を認めた.MRIでは嚢胞成分と充実成分の混在する腫瘤と考えられた.既往歴にSjögren症候群を認めることから,多房性胸腺嚢腫を疑い,診断および治療のため手術を施行した.手術は,両側からのアプローチで胸腔鏡下に行う方針とし,右胸腔から炭酸ガス送気下に摘出を行った.結果的に右側からのアプローチにより完全切除が可能であった.病理組織検査の結果,腫瘍は胸腺MALTリンパ腫と診断された.術後経過は良好で術後4日目に退院となった....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 79; no. 7; pp. 1412 - 1416 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2018
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Subjects | |
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Summary: | 症例は41歳,女性.検診の胸部X線で異常を指摘され,精査の結果,縦隔腫瘍と診断され当科紹介となった.胸部CTでは,前縦隔の広範囲に境界明瞭で内部がやや不均一な腫瘤を認めた.MRIでは嚢胞成分と充実成分の混在する腫瘤と考えられた.既往歴にSjögren症候群を認めることから,多房性胸腺嚢腫を疑い,診断および治療のため手術を施行した.手術は,両側からのアプローチで胸腔鏡下に行う方針とし,右胸腔から炭酸ガス送気下に摘出を行った.結果的に右側からのアプローチにより完全切除が可能であった.病理組織検査の結果,腫瘍は胸腺MALTリンパ腫と診断された.術後経過は良好で術後4日目に退院となった. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.79.1412 |