Ca-Mg-Si系材料を混和し、オートクレーブ養生および水中養生したセメント系材料の硫酸塩抵抗性に関する基礎的研究

本研究では、普通ポルトランドセメント(OPC)とケイ石微粉末および、製鋼スラグ等の産業副産物に含有するCa-Mg-Si系材料を用い、水中養生およびオートクレーブ(AC)養生を行った供試体の硫酸塩抵抗性を、反応生成物や結晶構造と関連付けて考察し、耐硫酸塩性に優れた高耐久コンクリートの材料設計の提案を目的とし検討を行った。その結果、水中養生では、OPCをCa-Mg-Si系材料により40%置換することで硫酸塩抵抗性の向上が認められた。AC養生では、Ca-Mg-Si系材料の混和のみによって更に硫酸塩抵抗性が向上した。これは、Ca-Mg-Si系材料の混和とAC養生によって供試体中に化学的安定性を有するト...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 67; no. 1; pp. 38 - 45
Main Authors 高橋, 一誠, 菊地, 道生, 斎藤, 豪, 佐伯, 竜彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2013
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.67.38

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Summary:本研究では、普通ポルトランドセメント(OPC)とケイ石微粉末および、製鋼スラグ等の産業副産物に含有するCa-Mg-Si系材料を用い、水中養生およびオートクレーブ(AC)養生を行った供試体の硫酸塩抵抗性を、反応生成物や結晶構造と関連付けて考察し、耐硫酸塩性に優れた高耐久コンクリートの材料設計の提案を目的とし検討を行った。その結果、水中養生では、OPCをCa-Mg-Si系材料により40%置換することで硫酸塩抵抗性の向上が認められた。AC養生では、Ca-Mg-Si系材料の混和のみによって更に硫酸塩抵抗性が向上した。これは、Ca-Mg-Si系材料の混和とAC養生によって供試体中に化学的安定性を有するトバモライトや、トバモライトと同様のSi構造を有する化合物が生成したためと考察した。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.67.38