スクールソーシャルワーカーの支援体制―リード(チーフ・主任)スクールソーシャルワーカーの役割に焦点をあてて

学校現場において,スクールソーシャルワーカーが有効に機能するためにはスーパービジョン・研修体制が求められる.しかしながら,現状ではその体制は十分とはいえない.そのようななか,全国の先進自治体ではスーパーバイザーに代わる,または補完する役割としてリード(チーフ・主任)スクールソーシャルワーカーが配置されている.本論では全国で配置されている自治体(6自治体7か所)に対してアンケート調査(追加ヒアリング)を実施することにより,その現状と課題を抽出した.その結果,リードスクールソーシャルワーカーの役割としては,個別・グループにおけるスクールソーシャルワーカーへの助言・指導,教育と福祉のつなぎ役,変革者...

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Published in子ども家庭福祉学 Vol. 22; pp. 17 - 29
Main Author 比嘉, 昌哉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本子ども家庭福祉学会 25.11.2022
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ISSN1347-183X
2758-2280
DOI10.57489/jscfw.22.0_17

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Summary:学校現場において,スクールソーシャルワーカーが有効に機能するためにはスーパービジョン・研修体制が求められる.しかしながら,現状ではその体制は十分とはいえない.そのようななか,全国の先進自治体ではスーパーバイザーに代わる,または補完する役割としてリード(チーフ・主任)スクールソーシャルワーカーが配置されている.本論では全国で配置されている自治体(6自治体7か所)に対してアンケート調査(追加ヒアリング)を実施することにより,その現状と課題を抽出した.その結果,リードスクールソーシャルワーカーの役割としては,個別・グループにおけるスクールソーシャルワーカーへの助言・指導,教育と福祉のつなぎ役,変革者としての役割,研修等の企画,スーパーバイザーとの連携などが明らかになった.そして,その配置に向けては,待遇面の充実や常勤・正規職員化の促進,さらに教育委員会の責任で研修を計画・実施することなどが示唆された.
ISSN:1347-183X
2758-2280
DOI:10.57489/jscfw.22.0_17