開腹幽門側胃切除手術における体重減少の回復に向けた術後早期未充足エネルギー量の推計

開腹幽門側胃切除手術における術後早期の未充足エネルギー量を検討し、体重回復に向けた目標エネルギー量を推定した。対象は2019年3月から2021年4月に開腹幽門側胃切除術を施行した10人。調査期間は手術日から8病日までとした。白血球数ならびにC反応性蛋白質から炎症反応の推移を確認した。外因性エネルギー量は輸液および食事摂取量から算出した。Harris-Benedictの式で求めた基礎エネルギー消費量ならびに間接熱量測定による安静時エネルギー消費量と外因性エネルギー量の差を算出した。調査期間の外因性エネルギー量(kcal/kg)は96.6±13.7、BEE(kcal/kg)は187.4±16.9、...

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Published in日本栄養士会雑誌 Vol. 68; no. 7; pp. 397 - 403
Main Authors 茂木 正史, 髙橋 智美, 藤川 悠子, 橋爪 英二, 寒河江 豊昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養士会 2025
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ISSN0013-6492
2185-6877
DOI10.11379/jjda.68.397

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Summary:開腹幽門側胃切除手術における術後早期の未充足エネルギー量を検討し、体重回復に向けた目標エネルギー量を推定した。対象は2019年3月から2021年4月に開腹幽門側胃切除術を施行した10人。調査期間は手術日から8病日までとした。白血球数ならびにC反応性蛋白質から炎症反応の推移を確認した。外因性エネルギー量は輸液および食事摂取量から算出した。Harris-Benedictの式で求めた基礎エネルギー消費量ならびに間接熱量測定による安静時エネルギー消費量と外因性エネルギー量の差を算出した。調査期間の外因性エネルギー量(kcal/kg)は96.6±13.7、BEE(kcal/kg)は187.4±16.9、REE(kcal/kg)は190.2±31.3だった。未充足エネルギー量(kcal/kg)はBEEに対して90.8±10.4、REEに対して91.5±19.9と考えられた。術後の栄養管理計画は未充足エネルギー量を考慮して目標エネルギー量を設定し、患者と共に実施可能な栄養管理計画を立案することが課題である。
ISSN:0013-6492
2185-6877
DOI:10.11379/jjda.68.397