口腔悪性腫瘍術後の嚥下障害に対する評価とリハビリテーション その標準化に向けて

口腔悪性腫瘍術後の嚥下障害に対する機能評価は,各施設における評価基準を基に行われているのみである。その理由は,嚥下障害の診断分類とそれに対応した基準となるリハビリテーション法が確立されていないからである。 今回,自験例の口腔悪性腫瘍術後患者176例の中から,術後嚥下障害が比較的長期に後遺した40例について,レトロスペクティブにその診断分類,評価法,リハビリテーションについて検討した。 その結果,嚥下障害診断の分類については,口腔腫瘍のための新分類作成が必要と考えられ,評価法においては,間接訓練を要する症例に関しては,VF評価が必要であることが示唆された。また,リハビリテーション法に関しては,診...

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Published in日本口腔腫瘍学会誌 Vol. 21; no. 4; pp. 237 - 244
Main Authors 濱田, 良樹, 瀬戸, 皖一, 川口, 浩司, 園山, 智生, 工藤, 泰一, 関谷, 秀樹, 福井, 暁子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会 2009
日本口腔腫瘍学会
Subjects
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ISSN0915-5988
1884-4995
DOI10.5843/jsot.21.237

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Summary:口腔悪性腫瘍術後の嚥下障害に対する機能評価は,各施設における評価基準を基に行われているのみである。その理由は,嚥下障害の診断分類とそれに対応した基準となるリハビリテーション法が確立されていないからである。 今回,自験例の口腔悪性腫瘍術後患者176例の中から,術後嚥下障害が比較的長期に後遺した40例について,レトロスペクティブにその診断分類,評価法,リハビリテーションについて検討した。 その結果,嚥下障害診断の分類については,口腔腫瘍のための新分類作成が必要と考えられ,評価法においては,間接訓練を要する症例に関しては,VF評価が必要であることが示唆された。また,リハビリテーション法に関しては,診断分類に対応した方法を選択することで,標準化が図れることが予想された。
ISSN:0915-5988
1884-4995
DOI:10.5843/jsot.21.237